冬の散歩道

冬の散歩道について

『冬の散歩道』（原題：A Hazy Shade of Winter）は、1966年にサイモン＆ガーファンクルがリリースしたシングルであり、そのタイトルは「冬の陽炎」とも訳されます。この曲はアルバム『パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム』のレコーディング・セッションの後に制作され、アルバムと同時にシングルとして発表されました。その後、1年半の時間を経て、1968年のアルバム『ブックエンド』にも収録されることになります。

音楽的特徴と評価

この楽曲は12弦ギターのリフが特徴的で、ロック色が強いことが評判となっています。全米チャートではともにトップ10には届きませんでしたが、音楽批評家のリッチー・ウンターバーガーは「サイモン＆ガーファンクルの楽曲の中でも特に優れた曲の一つであり、彼らの優しさと気品に反して非常に力強くロック指向である」と述べています。このような批評には、曲が持つ全体の雰囲気が余すところなく表現されています。

日本においては、1967年1月に日本コロムビアより10曲目のシングルとしてリリースされています。その後、1973年1月にB面に「アイ・アム・ア・ロック」を収録したシングルがCBSソニーから発売され、オリコンの68位にランクインしました。1988年には、深夜バラエティ番組『週刊テレビ広辞苑』のエンディングテーマとしても使用され、この時のCDシングルではオリコンで13位にまで上昇しました。

カヴァーアレンジ

この曲は多くのアーティストにカヴァーされており、その中でも特に注目すべきはバングルスによる1987年の映画『レス・ザン・ゼロ』のサウンドトラックへの提供です。この時、曲名は「Hazy Shade of Winter」に変更されましたが、彼女たちのバージョンは原曲を超える大ヒットを記録し、全米で2位、全英で11位にランクインしました。

他にも、スナッフのEP『Flibbiddydibbiddydob』や、KinKi Kidsの映像作品『KinKi Kids'96 1996.1.13 yoyogi white theater』、ソドムのアルバム『'Til Death Do Us Unite』、そしてザ・ローカル・バンドのアルバム『Locals Only – Dark Edition』にも収録されています。また、2019年にはジェラルド・ウェイがNetflixのシリーズ『The Umbrella Academy』でこの曲をカバーし、新たにスポットライトを浴びることになります。

まとめ

『冬の散歩道』は、サイモン＆ガーファンクルの楽曲の中でも特に印象的な一曲であり、多くの人々の心に残る音楽です。オリジナルの魅力を様々な形で伝えているカヴァー作品にも目を向けることが、曲のリリースから数十年経った現在でも、新たな感動をもたらします。この曲を通じて、音楽の力や影響を再確認することができます。

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