出の山公園

出の山公園：名水とホタルの舞う自然公園

宮崎県小林市南西方に位置する出の山公園は、霧島連山からの豊かな湧水を湛えた出の山池を中心とした広大な公園です。1985年には、この湧水「出の山湧水」が名水百選に選定されるなど、その水質の高さは折り紙付き。毎秒1トンという豊富な湧水は、小林市最大の溜池である出の山池に流れ込み、公園全体に潤いを与えています。

歴史と自然の調和

出の山池は、今から約400年前の1614年（慶長19年）、薩摩藩によって灌漑用水として造られました。長い歴史の中で、この地には多様な動植物が生息する豊かな生態系が育まれました。特に、ゲンジボタルの生息地として知られ、5月下旬から6月上旬にかけては、幻想的なホタルの乱舞を楽しむことができます。公園内には、ホタルの観察に最適な遊歩道が整備されているため、安心して美しい自然の光景を満喫できます。

多様な魅力

公園の魅力はホタルだけではありません。隣接する宮崎県水産試験場小林分場では、出の山湧水を活用してチョウザメの人工孵化に成功。その技術を生かし、民間企業との連携でキャビアの商品化にも取り組んでいます。公園内には、「出の山淡水魚水族館」があり、様々な淡水魚を観察することができます。また、コイやマス、そしてチョウザメなど、地元で獲れた川魚を使った料理を提供するレストランも併設されており、食事も楽しむことができます。公園入口には、誰でも自由に湧水を汲むことができる水くみ場も設置されています。

アクセスと周辺情報

出の山公園へのアクセスは、JR九州吉都線小林駅からタクシーで約15分、または宮崎自動車道小林ICから車でアクセスできます。公園周辺には、小林市街地やその他の観光スポットも点在しており、一日を通して楽しめる場所となっています。

まとめ

出の山公園は、名水百選に選ばれた湧水、幻想的なホタルの舞、そしてチョウザメの養殖など、自然と人の営みが融合した魅力的な公園です。豊かな自然の中で、ホタルの乱舞や多様な動植物、そして美味しい川魚料理を堪能できる、忘れられない思い出を創造できる場所と言えるでしょう。

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