出羽の洲聖

出羽の洲聖（でわのしま ひじり）は、1962年11月3日に東京都新島本村（現在の新島村）で生まれ、2021年10月9日に58歳で亡くなった元大相撲力士です。本名を前田聖といい、出羽海部屋に所属していました。

身長189cm、体重150kgという恵まれた体格を持ち、右四つ、寄り、突きを得意としていました。1978年3月場所に初土俵を踏み、同期には横綱・大乃国、大関・朝潮、関脇・水戸泉、小結・琴稲妻など、そうそうたるメンバーがいました。入門当初から将来を期待され、19歳で十両に昇進。1982年9月場所では9勝6敗と勝ち越し、幕内入りも近いとされていました。

しかし、翌1982年11月場所で3勝12敗と大きく負け越し、その後は幕下での生活が長くなります。幕下では3度の優勝を果たしたものの、十両復帰は叶いませんでした。1988年5月場所には33場所ぶりに十両に復帰しましたが、1989年1月場所で1勝14敗と大敗し、再び幕下に陥落。その後の1989年3月場所では4勝3敗と勝ち越しましたが、場所後に心臓疾患が見つかり、翌1989年5月場所を全休し、26歳の若さで引退しました。

突っ張りからの右四つは威力があり、特に稽古場では強さを発揮していましたが、顎が上がる癖と叩く癖があり、大成には至りませんでした。引退後は交通関係の会社に勤務するなどしましたが、2度目の心筋梗塞で倒れてからは療養生活を余儀なくされました。晩年は膵臓癌が全身に転移し、2021年10月9日に亡くなりました。

出羽の洲の弟弟子である小結・小城錦は、取的時代に「小城ノ洲」と名乗っていましたが、この四股名の「洲」は出羽の洲の四股名から取られたものです。

主な成績としては、生涯成績は270勝233敗22休（勝率.537）、十両成績は43勝62敗（勝率.410）です。現役在位は68場所、十両在位は7場所でした。幕下優勝は3回（1985年1月場所、同年9月場所、1987年1月場所）を記録しています。

改名歴

出羽の洲 聖（1978年3月場所 - 1989年5月場所）

外部リンク

出羽の洲 聖 - 相撲レファレンス

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