切手シート

切手シートとは？：構成、種類、収集の魅力

切手シートとは、個々の切手が切り離されずに、複数枚がまとまった状態で印刷されたものを指します。周囲には通常「耳紙（みみがみ）」と呼ばれる余白があり、切手収集家にとっては貴重なコレクションアイテムとなります。

切手シートの構成

切手は通常、大判の用紙にまとめて印刷され、その後、郵便局などで販売しやすいサイズに裁断されます。この裁断されたものが切手シートで、周囲の余白部分（耳紙）を含めて1シートと数えます。

世界初の切手であるペニー・ブラックは1シート240枚、日本初の竜切手は1シート40枚でした。現在、日本で販売されている多くの普通切手は1シート100枚（縦10枚×横10枚）ですが、70円、110円、420円切手、慶事用80円切手は10枚シートに変更されています。また、1000円切手は20枚シートです。

記念切手は普通切手よりもサイズが大きいため、1シートあたりの枚数が少ない傾向にあり、10枚または20枚が多いです。過去には50枚以上のシートも存在しました。切手趣味週間切手の「月に雁」と「見返り美人」は、最初の切手シートが5枚でした。小型シートが同時に発行される場合もあり、その場合は1シートあたりの切手枚数が多い方が切手シートとされます。

耳紙の役割

切手シートの余白部分である耳紙には、様々な情報が記載されています。主なものとして、切手を印刷した印刷所（日本では国立印刷局）の名称を示す銘版、印刷に使われた色を示すカラーマーク、記念切手やふるさと切手の場合は、発行年月日や切手のタイトルなどがあります。日本の普通切手（100枚シート）や諸外国の切手には、印刷に用いられた版を示す版番号も印刷されています。

目打の有無

切手を個別に切り離しやすくするために、切手シートには通常、多数の小さな穴（目打）が開けられています。しかし、19世紀に切手が発行され始めた当初は、目打を入れる機械がなかったため、イギリスや日本で最初に発行された切手には目打がありませんでした。第二次世界大戦中も、日本では機械部品の不足から無目打の切手が発行されています。近年では、切手収集家向けに無目打の切手が販売されることもあります。

小型シートとは？

小型シートは、通常のシートよりも小さい用紙に、記念切手や特殊切手などを1枚から数枚印刷したもので、主に切手収集家を対象に販売されます。日本のお年玉付き年賀はがきの景品が代表例です。

まとめ

切手シートは、単なる切手の集合体ではなく、印刷技術や歴史、文化を伝える貴重な資料でもあります。コレクションすることで、切手の奥深さをより深く知ることができるでしょう。

関連項目

切手
コイル切手
* 切手帳

もう一度検索