切目駅

切目駅：太平洋の絶景を望む、地域交流拠点としての魅力

和歌山県日高郡印南町島田にあるJR西日本紀勢本線（きのくに線）の切目駅は、太平洋の美しい景色と、地域住民の交流拠点としての役割を併せ持つ魅力的な駅です。

歴史と変遷

1931年9月、国鉄紀勢西線の開通とともに開業しました。その後、紀勢本線の全通（1959年）、貨物・荷物扱いの廃止（1971年、1978年）、無人駅化（1985年）を経て、JR西日本へ移管（1987年）されました。一時的に簡易委託駅となりましたが、2019年には再び無人駅となり、現在は紀伊田辺駅が管理しています。2020年にはICOCAの利用が可能になり、利便性が向上しました。駅舎は2019年に印南町へ無償譲渡され、改修を経て地域交流拠点として生まれ変わりました。

駅舎と設備

切目駅は、相対式ホーム2面2線の地上駅で、停留所に分類されます。駅舎は御坊・和歌山方面ホーム側にあり、反対側のホームへは跨線橋で連絡しています。自動券売機や自動改札機は設置されておらず、ICOCAのチャージもできません。

利用状況と周辺環境

近年の1日平均乗車人員は公開されていませんが、周辺地域からの利用があります。駅周辺には、国道42号、印南町立切目小学校・中学校、切目郵便局、JA紀州切目出張所、御坊警察署島田警察官駐在所などの公共施設に加え、歴史的な観光スポットである切目王子や切目中山王子（中山王子神社）、榎木峠などがあります。また、阪和自動車道の印南サービスエリアも比較的近くにあります。印南町コミュニティバスの停留所も設置されており、周辺地域とのアクセスも確保されています。

特に、切目駅と隣の岩代駅の間は、太平洋の絶景を望む絶好の撮影ポイントとして知られています。列車から見える雄大な景色は、旅の思い出を彩る貴重な体験となるでしょう。

地域活性化への取り組み

印南町は、切目駅の活性化にも力を入れています。2021年7月からは、駅を訪れた人に「駅カード」を無料で配布する取り組みを開始しました。この駅カードは、観光PRの一環として、町役場でも配布していますが、駅訪問を証明する画像などの提示が必要となります。さらに、2021年4月からは「熊野古道の王子カード」も配布しており、観光客への魅力発信に積極的な姿勢を見せています。

まとめ

切目駅は、太平洋の絶景と、地域住民の交流拠点としての役割を両立させた、魅力的な駅です。無人駅であるにもかかわらず、ICOCA利用可能や駅カード配布など、利便性向上や観光客誘致に向けた取り組みが積極的に行われています。訪れた際には、雄大な自然と、温かい地域の人々の交流を感じることができるでしょう。周辺の観光スポットとの組み合わせも考慮して、旅の計画を立ててみてはいかがでしょうか。

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