前橋市立桂萱中学校

群馬県前橋市上泉町に所在する前橋市立桂萱中学校は、地域に根ざした公立中学校です。上泉町175番地に位置し、長い歴史と伝統を持つ学びの場として、地域社会に貢献しています。

沿革

本校の歴史は、第二次世界大戦後の教育制度改革に伴い、新たな中学校が各地に設立された時代に始まります。1947年（昭和22年）4月19日、勢多郡桂萱村立桂萱中学校として正式に設置され、この年に606名の生徒を迎えてスタートしました。開校式は同年4月29日に厳かに行われ、学校としての第一歩を踏み出しました。

開校当初の校舎から、より整備された環境へと移転が進められました。1949年（昭和24年）9月18日には、上泉町の新たな敷地（当時の地番は485番地）に新築された2階建ての校舎が完成し、学校機能が移されました。

1954年（昭和29年）4月1日、桂萱村が前橋市に編入合併されたことに伴い、学校名も前橋市立桂萱中学校と改称され、前橋市の公立学校として新たな歩みを進めることとなりました。

学校の象徴となるものが次々と制定されました。1957年（昭和32年）には、学校の誇りを示す校旗が完成するとともに、生徒たちが愛唱する校歌が制定されました。この校歌は、東宮七男氏が作詩を手掛け、岩上行忍氏が作曲を担当しています。

生徒数の増加や教育環境の向上のため、1970年代から1980年代にかけて大規模な施設整備が行われました。1975年（昭和50年）には鉄筋コンクリート造り3階建ての南校舎が完成。さらに1977年（昭和52年）5月15日には、鉄筋コンクリート造り4階建ての東校舎が建てられました。1979年（昭和54年）4月5日には、鉄筋コンクリート造り3階建ての北校舎も加わり、主要な校舎群の整備が完了し、学習環境が飛躍的に向上しました。

教育活動を支える体育施設も充実しました。1982年（昭和57年）7月13日には、水泳の授業や部活動に使用されるプールと、柔道場および剣道場を備えた第二体育館が完成。また、1983年（昭和58年）9月には、上毛電鉄沿線にテニス部などが使用する専用のテニスコートが整備され、部活動の環境も整いました。

学校を取り巻く環境の変化に対応するため、学区の調整も行われました。1983年（昭和58年）4月1日には、周辺地域の中学校の過密状態を解消するため、新たに前橋市立鎌倉中学校が設置されました。これに伴い、幸塚町、上沖町、下沖町の区域が桂萱中学校の学区から鎌倉中学校の学区へと変更され、生徒の通学区域が一部再編されました。

さらに、1986年（昭和61年）10月1日には、桂萱公民館の南側に第二運動場が整備され、生徒たちがより広々とした環境で体育活動や学校行事に取り組めるようになりました。

教育目標

前橋市立桂萱中学校では、「豊かな徳性と高い知性をもち、心身ともに健康な生徒の育成」を教育目標として掲げています。この目標のもと、生徒一人ひとりが心身ともに健全に成長し、社会に貢献できる人物となることを目指した教育活動を展開しています。

学校全体のスローガンは「心豊かな、自ら学ぶたくましい生徒」です。このスローガンを具現化するため、以下の「知」「徳」「体」の三つの側面から具体的な育成目標を設定しています。

知：「知を磨き、真理を追求する生徒」 - 主体的に学習に取り組み、深く考え、物事の本質を探求する力を育みます。
徳：「美を求め、心豊かな生徒」 - 他者への思いやりを持ち、美しい心で接し、豊かな感性を育むとともに、規範意識を養います。
体：「たくましい体力の増強に努める生徒」 - 日々の活動を通じて体力を高め、健康な心と体を維持する力を養います。

これらの目標達成を目指し、日々の授業や学校生活、部活動などを通じて、生徒たちの全人的な成長を支援しています。

学区

本校の学区は以下の町域から構成されています。これらの地域に居住する生徒が主に本校に通学しています。

西片貝町一丁目から五丁目
東片貝町
上泉町
石関町
亀泉町
荻窪町
堀之下町
堤町
江木町
* 富田町の一部

周辺環境

学校周辺は、公共施設や交通機関が点在し、地域生活の中心地の一つとなっています。近隣には前橋市役所桂萱出張所や桂萱公民館があり、地域の行政や文化活動の拠点となっています。また、本校と隣接して前橋市立桂萱小学校があり、小中学校の連携が図られやすい環境にあります。

交通の便としては、上毛電気鉄道の上泉駅および片貝駅が比較的近く、生徒や教職員の通学・通勤に利用されています。主要な道路としては、群馬県道3号前橋大間々桐生線が学校の近くを通っており、交通アクセスが良好です。その他、前橋上泉郵便局など生活に必要な施設も周辺に整備されています。

前橋市立桂萱中学校は、創立以来70年以上の歴史を重ね、地域の特性を生かした教育を展開しています。恵まれた教育環境と地域社会との連携を大切にしながら、未来を担う生徒たちの育成に日々取り組んでいます。

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