劉紀文

劉紀文の生涯と業績

劉紀文（りゅう きぶん）は、1890年10月19日に生まれ、1957年4月12日にロサンゼルスで亡くなった中華民国の政治家です。彼は中国国民党に所属し、主に財務および会計の分野で活動しました。また、胡漢民や孫科らと連携し、広東派の一員として知られています。

清末から民初への活動

劉は1910年に広州起義に参加し、その年に中国同盟会に加入しました。1912年には日本に留学し、この間に中華革命党が発足します。彼はその後、早稲田大学に進学し、1917年に卒業を果たしました。帰国後、上海の中華革命党事務所で財務を担当し、広東軍政府財政部の検事や金庫監理としても活動しました。1920年には陸軍部の軍需司司長に就任し、1923年には広東大本営で審計局局長としての役割を果たしました。

その後、彼は欧州に渡り以て経済学を学び、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで2年、さらにケンブリッジ大学で1年間の研究を積みました。

広州国民政府への参加

1926年に帰国すると、劉は広東省政府の委員および農工庁の庁長に任命されました。不運にも1927年には南京市長に抜擢されるも、同年中に辞任を余儀なくされます。その後、蔣介石に随行して日本を訪れ、再び中国に戻ります。

彼は1928年から南京市長などの地位を再度得て、国民革命軍や国民政府の下でも重要な役職を歴任します。1931年の胡漢民の軟禁事件後は、反蔣派である広州国民政府に参加し、政務委員に任じられました。その後、日本を再度訪問し、外交活動にも積極的に関与します。

日中戦争以降の経歴

1940年代に入ると、日中戦争の影響も相まって、彼は国民政府の審計部政務次長や陪都建設計画委員など多岐にわたる職務を担いました。1945年には第6期中央執行委員に再選されるなど、彼の影響力は増していきました。1949年、彼は一時的に日本に避難しましたが、すぐに台湾に渡り、総統府の国策顧問に任命されます。1954年には光復大陸設計研究委員会の委員としても活動していました。

最後の日々

劉紀文は1957年にロサンゼルスで病を患い、66歳でその生涯を閉じました。彼の政治的活動は中華民国における財務管理や経済政策に大きな影響を与え、その業績は今なお評価されています。彼の生涯は波乱に満ち、台湾や日本、さらには中国本土での出来事に深く関与していました。

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