加茂町原口

加茂町原口（かもちょうはらぐち）

岡山県津山市にある「加茂町原口」は、市の北部、かつて苫田郡加茂町だった区域に位置する地名です。郵便番号は709-3908が使用されています。

地理

この地域は、かつての行政区画である新加茂町の南西端にあたります。西側では鏡野町と境を接しています。

歴史

加茂町原口の歴史は、明治以降の度重なる行政区画の再編の歩みと深く関わっています。

1889年（明治22年）6月1日、町村制が施行されると、それまでの東北条郡原口村は、近隣の宇野村、倉見村、黒木村、小中原村、齋野谷村、塔中村、戸賀村と合併し、「加茂村」の一部となりました。この際、旧原口村の領域は加茂村内の「大字原口」として位置づけられることになりました。

1900年（明治33年）4月1日には、岡山県内の郡の統合・再編が行われました。東北条郡は、東南条郡、西西条郡、西北条郡と合併し、新たに「苫田郡」が設置されました。これにより、加茂村は大字原口を含めて苫田郡に属することとなりました。

1924年（大正13年）7月1日、苫田郡加茂村は町制を施行し、「加茂町」となりました。大字原口も引き続きこの町の一部として存続しました。

その後、1942年（昭和17年）5月27日には、加茂町が西加茂村および東加茂村と合併し、より広範囲を包含する新たな「加茂町」が誕生しました。

しかし、この広域加茂町は短期間で再び分割されます。1951年（昭和26年）1月1日、加茂町から旧加茂村であった区域が分離し、「新加茂町」が発足しました。一方、旧西加茂村と旧東加茂村の区域は「加茂町」として残ることとなり、大字原口はこの新加茂町の一部となりました。

続いて、昭和の大合併の流れの中で、1954年（昭和29年）4月1日、苫田郡に属していた加茂町（旧西加茂村・東加茂村域）、新加茂町（旧加茂村域）、そして上加茂村が再び一つに統合されました。これにより、改めて広範囲を包含する「加茂町」が誕生し、大字原口も再びその一部となりました。

そして、平成の大合併の時期を迎えた2005年（平成17年）2月28日、加茂町は苫田郡阿波村、勝田郡勝北町、久米郡久米町とともに津山市に編入されました。この合併に伴い、加茂町域の各大字は名称が改められ、大字名の前に「加茂町」の冠称が付加され、「大字」の文字表記が削除されることになりました。この結果、かつての大字原口は正式に「加茂町原口」と改称され、現在に至る地名が成立しました。

世帯数と人口

地域における世帯数および人口は、定期的に実施される国勢調査などに基づき把握されています。2021年（令和3年）1月1日現在の統計も存在します。

小・中学校の学区

津山市立小・中学校に通学する場合、児童・生徒の通学区域は居住地によって定められており、加茂町原口もこの学区の対象となります。

交通

域内には国道や県道は通っていません。

施設

主な施設として、原口上荒神社があります。

このように、加茂町原口は明治以降の幾多の行政区画の変遷を経て現在の姿となり、旧加茂町の南西端に位置する地域です。

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