北九州国定公園

北九州国定公園は、福岡県北九州市の山間部に広がる、総面積82.49平方キロメートルの国定公園です。1972年10月16日に、都市近郊の自然と景観を保護する目的で指定されました。

この公園の大きな特徴は、都市圏に近接している点です。首都圏の水郷筑波国定公園や南房総国定公園、中部圏の三河湾国定公園、近畿圏の金剛生駒紀泉国定公園などと同様に、都市住民のレクリエーションの場として、その利用価値に着目して国定公園に指定されました。そのため、自然保護を主目的とする他の国定公園とは異なり、都市住民の憩いの場としての役割や、都市環境を保全する緑地帯としての機能が重視されています。

公園は、大きく分けて4つのエリアで構成されています。

皿倉エリア: 100万ドルの夜景で有名な皿倉山を中心としたエリアです。山頂からは、北九州市街を一望できます。
平尾台エリア: 日本有数のカルスト台地である平尾台が広がるエリアです。独特な地形と、草原風景が特徴です。
企救エリア: 関門海峡の美しい眺望が楽しめるエリアです。瀬戸内海国立公園に隣接しています。
高塔エリア: 洞海湾を見下ろす高台に位置するエリアです。玄海国定公園に隣接しています。

公園の地形は、バラエティに富んでいます。門司区中部の風師山から足立山にかけては、古生層からなる山地が連なっています。これらの山々は、長い年月をかけて形成されたもので、独特な自然景観を作り出しています。

北九州国定公園は、都市に近接した貴重な自然環境として、多くの人々に利用されています。ハイキングやピクニック、自然観察など、さまざまなアクティビティを楽しむことができ、市民の憩いの場として、重要な役割を果たしています。

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