北京林業大学

北京林業大学（英語: Beijing Forestry University）は、中国北京市海淀区に本部を置く、歴史ある公立大学です。1902年に京師大学堂農業科林学目として設立され、1952年に北京林学院として再編されました。大学の略称は「北林」として知られています。

大学の歴史

創立当初は京師大学堂農業科林学目として、中国における林学教育の先駆けとなりました。1952年、中華人民共和国成立後の大学再編により、北京農業大学森林系と河北農学院森林系が統合され、「北京林学院」が誕生しました。その後も、造園系や建築系を吸収し、総合的な大学へと発展を遂げます。

1960年には、中国の重点高等院校の一つに認定されました。しかし、文化大革命の時期には雲南省への移転を余儀なくされ、「麗江林学院」「雲南林業学院」と名称を変えながら、教育活動を継続しました。文化大革命終結後、北京市に戻り、「北京林学院」に復名しました。1985年には現在の「北京林業大学」へと名称が変更されました。

1996年には、中国の重点大学プロジェクトである「211工程」に認定され、2011年には北京高科大学連盟に加盟するなど、常に中国の高等教育を牽引する存在です。2013年には、芸術設計学院を新たに設立し、学科の多様化を図っています。

大学の構成

大学は、以下の学院で構成されています。これらの「学院」は日本の大学の学部に相当しますが、「学部」は日本とは異なり、実体を持たない編成です。

林学院
水土保持学院
生物科学と技術学院
園林学院
経済管理学院
工学院
材料科学と技術学院
人文社会科学学院
外語学院
信息学院
理学院
自然保護区学院
環境科学と工程学院
芸術設計学院
継続教育学院
国際学院


附属機関として、図書館があり、蔵書数は約173万冊を誇ります。図書館は、学生たちの研究活動を支える重要な施設となっています。

教育理念

北京林業大学の校訓は、「知山知水、樹木樹人」です。これは『管子』の一節に由来し、「一年之計、莫如樹谷。十年之計、莫如樹木。終身之計、莫如樹人。」という言葉に基づいています。この校訓は、自然を理解し、人材育成に力を注ぐという大学の教育理念を象徴しています。

大学の人物

北京林業大学は、多くの著名な学者や卒業生を輩出しています。教授陣には、中国工程院院士や中国科学院院士が名を連ねています。

著名な教授

学長：宋維明
党委書記：王洪元
中国工程院院士：沈国舫、孟兆禎、尹偉倫、李文華
中国科学院院士：徐冠華、張新時、唐守正、方精雲、崔鵬

著名な卒業生

コンジェン・ユー：北京大学教授、ランドスケープアーキテクト
徐冠華：中国科学院地学部院士
尹偉倫：中国工程院農業学部院士
朱之悌：中国工程院農業学部院士
王涛：中国工程院農業学部院士
張新時：中国科学院生命科学和医学学部院士
李文華：中国工程院農業学部院士
唐守正：中国科学院生命科学和医学学部院士

他にも、学術界、政界、経済界で活躍する卒業生を数多く輩出しています。

国際交流

北京林業大学は、国際交流にも積極的に取り組んでおり、多くの海外大学と提携関係を結んでいます。

提携大学（日本）

上智大学
北海道大学・大学院農学研究院・農学院、農学部
* 千葉大学

これらの提携を通じて、学生や研究者の交流を活発に行っています。

大学の概要

北京林業大学は、12,330畝の広大なキャンパスを持ち、約3万人の学生が学んでいます。本科生は約13,000人、研究生は約5,000人、教職員数は約1,800人です。

まとめ

北京林業大学は、その長い歴史の中で、中国の林学教育を牽引し、多くの有能な人材を育成してきました。これからも、環境問題や資源問題など、現代社会が抱える課題に取り組むため、研究と教育活動を続けていくことが期待されます。

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