北信濃 (千歳市)

北信濃（きたしなの）

北海道千歳市にある地名です。郵便番号は066-0075が割り当てられています。千歳市の人口が増加する中で、北信濃は住宅地の拡大が進んだエリアの一つです。特に1969年（昭和44年）に地区の一部が新富（しんとみ）、信濃（しなの）、富士（ふじ）として分離された出来事は、千歳市がその後の各地区で住居表示を導入していくきっかけとなりました。この結果、北信濃は歴史的な経緯の中で様々な新しい地名を派生させ、現在ではいくつかの箇所に分断された飛び地として存在しています。

地名の由来

「北信濃」という地名の起源は、第二次世界大戦後に遡ります。この地域は、長野県からの入植者たちによって開拓されました。開拓を主導した人々が自分たちの故郷である長野県の旧国名「信濃」にちなんで名付けたとされています。長野県の北部地域を指す「北信濃」という言葉が、遥か北海道の地に根付いた開拓者の魂を物語っています。

歴史

北信濃の地域は、元々千歳町（現在の千歳市）の大字であった千歳村の一部でした。そして、1951年（昭和26年）に「字北信濃」として独立した区域となりました。

その後、千歳市の都市化と人口増加に伴い、北信濃はその区域を次々と新たな地名に譲っていきます。

1955年（昭和30年）には、一部が錦町（にしきちょう）や栄町（さかえまち）1丁目から6丁目、北栄町（ほくえいちょう）として分離されました。
1957年（昭和32年）には「字」の表記が廃止され、一部が大和町（やまとちょう）や蘭越（らんこし）へ分割されました。
1967年（昭和42年）には、周辺の末広町（すえひろちょう）の一部が北信濃に編入されるという出来事もありました。
1969年（昭和44年）には、前述のように新富、信濃、富士が分離。この分離は、千歳市で住居表示が本格的に実施される大きな契機となりました。
1973年（昭和48年）には、一部が富丘（とみおか）として分離。
1978年（昭和53年）には、自由ヶ丘（じゆうがおか）や北斗（ほくと）が北信濃の一部から生まれました。
1980年（昭和55年）には、再び末広町の一部が編入されています。
1987年（昭和62年）には、北光（ほっこう）が分離。
1992年（平成4年）には、長都駅前（おさつえきまえ）1丁目から4丁目、北陽（ほくよう）が分離しました。
1996年（平成8年）には、あずさ1丁目から3丁目が分離。
2001年（平成13年）には、あずさ5丁目の一部が分離しています。
2005年（平成17年）には、勇舞（ゆうまい）が分離。
2012年（平成24年）にも、あずさ5丁目への分割が行われています。

このように、北信濃は長年にわたり様々な新町域を派生させてきました。この歴史的な区域の分割や分離の結果として、現在の北信濃は互いに離れた複数の場所に存在する飛び地となっています。

交通

鉄道: JR千歳線が地区内を通過していますが、北信濃地区内に駅は設けられていません。最も利用しやすい鉄道駅は、隣接する長都地区に位置するJR長都駅です。
バス: 路線バスは、北海道中央バス（千歳営業所担当）、千歳相互観光バス、道南バスが運行しており、地区内の移動や市街地へのアクセス手段となっています。特に、北信濃の千歳市第2工業団地内には、千歳相互観光バスの長都営業所が所在しています。
道路: 地区内には主要幹線道路として国道36号線が通っています。また、北海道道258号早来千歳線や北海道道600号島松千歳線といった道道も地区を縦横に走り、交通の要衝となっています。

施設

北信濃地区およびその周辺には、以下のような公共施設や主要な施設が存在します。

陸上自衛隊北千歳駐屯地
開拓記念公園
千歳市北信濃コミュニティーセンター
千歳市防災学習交流センター「そなえーる」
* ランドブレイン千歳モール

これらの施設は、地区住民の生活や安全、あるいは周辺地域の活動拠点として重要な役割を担っています。

脚注は省略いたします。

（本文1360字程度）

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