北広島郵便局

北広島郵便局（きたひろしまゆうびんきょく）は、北海道北広島市に所在する日本郵便株式会社の郵便局です。長年にわたり、地域における郵便、貯金、保険といったサービスの拠点として、また郵便物や荷物の集配業務を担う重要な役割を果たしてきました。現在の所在地は、〒061-1199 北海道北広島市栄町1丁目5番地1号です。

この郵便局の歩みは古く、1893年（明治26年）11月1日に「広島郵便局」として開設されたことに始まります。当初は三等郵便局として業務をスタートさせました。開設後、取り扱い業務は順次拡充され、1896年（明治29年）7月1日には為替および貯金の取り扱いを開始しています。さらに通信業務の需要増加に応じ、1900年（明治33年）11月21日には「広島郵便電信局」へと名称が変更されました。

その後、組織体制の変更に伴い、1903年（明治36年）4月1日に通信官署官制が施行されると、再び「広島郵便局」の名称に戻っています。時代の変遷とともに業務内容も変化し、電話交換業務については、1969年（昭和44年）6月20日に電話加入・料金に関する簡易な事務を除く部分が札幌東電報電話局に移管されています。また、電報配達業務についても、1979年（昭和54年）7月31日に和文電報配達業務が札幌中央電報局へ移されました。さらに、電話に関する簡易な事務も、1985年（昭和60年）10月1日には札幌豊平電報電話局へと引き継がれています。

郵便局の所在地も一度変更されています。1977年（昭和52年）10月3日に、従来の札幌郡広島町字広島から、現在の栄町へ移転しました。この移転と同時に、局の名称も現在の「北広島郵便局」へと改められました。移転・改称の翌年には、1978年（昭和53年）7月10日に特定郵便局から普通郵便局へと局種別が変更され、地域の中核局としての機能が強化されました。

業務範囲の拡大もあり、1992年（平成4年）11月16日には、廃止された広島西の里簡易郵便局の事務を引き継ぐこととなりました。また、国際的なサービスとして、1999年（平成11年）からは外国通貨の両替や旅行小切手の売買に関する業務も取り扱うようになっています。

近年の大きな出来事としては、郵政民営化が挙げられます。2007年（平成19年）10月1日の民営化により、郵便事業株式会社が発足し、北広島郵便局内に「郵便事業北広島支店」が併設されて郵便関連業務の一部が移管されました。しかし、その後の再編を経て、2012年（平成24年）10月1日に日本郵便株式会社が発足すると、郵便事業株式会社は日本郵便に統合され、郵便事業北広島支店も北広島郵便局と再び一体となり、現在の体制となっています。

北広島郵便局では、多岐にわたるサービスを提供しています。窓口業務としては、郵便（印紙、ゆうパック、内容証明を含む）、貯金（為替、振替、振込、国際送金、外貨両替・トラベラーズチェック、国債、投資信託を含む）、そして保険（生命保険、バイク自賠責保険、自動車保険、がん保険、引受条件緩和型医療保険など）の取り扱いがあります。また、ゆうちょ銀行ATMも設置されており、キャッシュサービスを利用できます。

地域における郵便サービスの要として、北広島市内の一部地域における集配業務も担当しています。具体的には、大曲・輪厚地区を除く北広島市内全域がその管轄エリアです。なお、大曲地区は北広島西郵便局が担当しています。さらに、窓口の営業時間外にも郵便サービスを提供するゆうゆう窓口が設けられています。

郵便局は北広島市の中心部に位置しており、周辺には市民生活に関連する施設が集まっています。近くには、北広島市消防本部、北広島市消防署、北広島市図書館、北広島市芸術文化ホール、そして北広島病院などがあります。

アクセスについても良好です。JR千歳線の北広島駅（西口）からは、南西方向へおよそ400メートルの距離で、徒歩で約5分程度で到着できます。バスを利用する場合は、北海道中央バスの栄町2停留所が最寄りです。自動車を利用する場合、道央自動車道の北広島インターチェンジからは東へ約9キロメートルの位置にあります。駐車場も完備されており、利用可能な台数は5台です。

北広島郵便局は、その長い歴史と提供する幅広いサービスを通じて、地域社会にとって欠かせないインフラとしての役割を担い続けています。

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