北海道ボールパーク駅

北海道ボールパーク駅（仮称）

北海道ボールパーク駅（ほっかいどうボールパークえき、仮称）は、北海道北広島市共栄に設置が計画されている、北海道旅客鉄道（JR北海道）千歳線の新しい駅です。

概要

この駅は、日本野球機構（NPB）パシフィック・リーグに所属する北海道日本ハムファイターズの本拠地として2023年（令和5年）3月に開業した野球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」を含む複合施設「北海道ボールパークFビレッジ」へのアクセスを大幅に向上させることを目的としています。北広島市からの要望を受けて設置される請願駅として計画が進行しています。

駅の設置場所は、JR千歳線の北広島駅と上野幌駅の間、札幌駅から約20キロメートル、そして北広島駅からは約2キロメートルの地点に予定されています。改札口は、球場三塁側の「F NEOBANK GATE」（または「3rd BASE GATE」）と直線上に配置される計画で、駅から球場までの距離は約300メートル、徒歩でおよそ4分という近さで直結します。

歴史

北海道ボールパーク駅の計画は、2019年（令和元年）12月11日にJR北海道が新駅設置の構想を明らかにしたことから始まりました。当初の検討段階では、既存の複線間に島式ホームを1面設け、その両外側を特急や快速列車の通過線とする1面4線の構造が想定されていました。これは、特に試合終了後の集中した利用に対応するため、停車時間の増加を見込んだ構造でした。

しかし、この初期計画における建設費用は、当初80億円から90億円程度と見込まれていましたが、近年の建設業界における労務費や資材費の高騰を受け、見積額が約4割増しの115億円から125億円規模にまで膨れ上がる見通しとなりました。これを受けて、費用負担の観点から北広島市より計画の見直しが求められることとなりました。

こうした背景のもと、2020年（令和2年）7月6日には、北広島市がJR北海道に対し、正式に駅設置の請願を行いました。

JR北海道は北広島市からの再検討依頼を受け、工事費の抑制と工期短縮を目指し、改めて新駅計画の策定に取り組みました。そして、2023年（令和5年）9月13日に新たな駅計画が発表されました。

見直された計画では、駅の設置位置を当初案より約200メートル北広島駅側に移動させ、北広島駅からの距離約2キロメートルを維持。改札位置を球場三塁側「3rd BASE GATE」から直線上にすることで、球場までのアクセス距離を当初案の400メートルから300メートルに短縮しました。

構造面では、当初の1面4線から相対式ホーム2面4線に変更されました。これは、既存の上下線を本線（通過線）としてそのまま利用し、その外側にホームを備えた副本線（待避線）を設置する設計です。これにより、6両編成の列車に対応可能となります。また、駅構内に折り返し設備を設ける当初の計画は取りやめとなり、代わりに北広島駅に札幌方面への折り返し機能を整備することで対応することとされました。これらの計画変更により、設計・行政手続きに約1年、工事期間に約4年と、全体の工期を短縮することが可能となりました。

建設に向けた動きとして、2024年（令和6年）7月11日には、北広島市とJR北海道が設置工事の着手時期と開業予定時期について発表しました。その後、同年11月2日に建設予定地で安全祈願式が執り行われ、正式に工事が着工されました。

現在の予定では、2028年（令和10年）夏の開業を目指して建設が進められています。

駅構造

建設される駅は、線路を跨ぐ橋上駅舎を持つ構造で、地上部分に相対式ホーム2面4線が配置されます。既設の線路が本線（通過線）として使われ、その外側に設けられる線路は、6両編成に対応したホームを併設する副本線（待避線）となります。前述の通り、列車が方向転換するための折り返し設備はこの駅には設けられず、北広島駅の機能で代替されます。

駅舎は3階建てで、そのデザインコンセプトは「『幕開けの駅』 〜北海道ボールパークFビレッジの始まりの場所となる駅舎〜」とされています。改札口は駅舎の3階部分に設置される計画です。改札前からは、北広島市が整備を進める予定の大屋根付き歩行者用デッキが接続し、利用者はこちらを通って北海道ボールパークFビレッジへ直接向かうことになります。

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道） 千歳線
北広島駅 - 北海道ボールパーク駅（仮称） - （西の里信号場） - 上野幌駅

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