北海道道215号江差停車場線

北海道道215号江差停車場線：江差町の動脈

北海道道215号江差停車場線は、檜山郡江差町内を結ぶ重要な一般道道です。かつて江差駅が存在した場所を起点とし、町の中心部を通り、国道228号へと至ります。この路線は、江差町の歴史と発展に深く関わってきました。

路線データ

起点：北海道檜山郡江差町字陣屋町（旧JR北海道 江差線 江差駅跡）
終点：北海道檜山郡江差町字姥神町（国道228号交点）
総延長：1.627 km
実延長：1.618 km
重用延長：0.009 km

道路の管理は、渡島総合振興局 函館建設管理部 江差出張所が行っています。

歴史

この道道の歴史は古く、1954年（昭和29年）に86号として路線認定されました。その後、1994年（平成6年）に現在の215号へと番号が変更されています。

特に重要なのは、1979年（昭和54年）から1986年（昭和61年）にかけて行われた改良工事です。起点である陣屋町から橋本町にかけての区間は、以前は道幅が狭く、歩道もないため、交通の安全確保が課題でした。この工事によって、車道幅が拡げられ、歩道が新設されました。

1999年（平成11年）には、残る橋本町から姥神町（終点）にかけての区間でも改良工事が完了。これにより、急勾配で狭隘だった「切石坂」を含む旧道部分が江差町に移管され、新たに勾配の緩やかな新道が開通しました。

2014年（平成26年）には、江差線の廃線に伴い、江差駅が廃駅となりました。

改良工事の詳細

当初の路線は、幅6-7mと狭く、大型車のすれ違いが困難な状況でした。また、歩道がなかったため、沿線にある江差幼稚園・江差小学校・江差中学校への通園・通学路としての安全性も問題視されていました。さらに、函館バスの路線でもあり、商店街の中心部を通過することから、地域経済への影響も考慮する必要がありました。

そこで、1979年（昭和54年）より、車道9m、両側歩道1.5mの幅員12mに拡幅する計画による改良工事が開始されました。特に商店街が協力し、「江差町商業近代化推進協議会」が設置され、歩道部分をさらに1m拡幅する計画となりました。

終点までの区間では、切石坂の改良が困難であったため、山側に新道を建設することになりました。この新道は、斜面切削や擁壁新設を伴う大規模な工事を経て完成しました。

北前坂

新道の坂は、公募によって「北前坂」と名付けられました。北前坂の途中には、休憩広場が設けられ、1986年（昭和61年）に江差に寄港した復元北前船「辰悦丸」の寄港地から贈られた石碑が設置されています。

路線状況

通称：江差駅前通り

地理

通過する自治体

檜山振興局
檜山郡江差町

交差する道路

国道228号 - 姥神町（終点）

沿線にある施設

江差町立江差中学校
江差町文化会館・江差町図書館
檜山広域行政組合消防本部
* 江差警察署

北海道道215号江差停車場線は、江差町の歴史と人々の生活を支える重要な道であり、その改良の歴史は、地域の発展とともに歩んできた証と言えるでしょう。

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