北畠親顕

北畠親顕の生涯と経歴

北畠親顕（きたばたけ ちかあき）は、江戸時代初期に活躍した公家であり、年号にして慶長8年9月28日（西暦1603年11月1日）に生まれました。彼は権中納言・中院通勝の次男として生を受け、官位では正四位下、参議という高い地位に昇進しました。

初期の経歴

親顕は、1607年に従五位下に叙爵され、その出発点を迎えました。彼が元服したのは慶長17年のことで、そこで北畠信意が織田氏に復姓して以降途絶えていた北畠家の名跡を継承しました。この年、彼は従五位上にも昇進し、侍従に任命されました。

官職への昇進

慶長20年（1615年）には正五位下、左近衛少将に叙任され、その後の経歴においても順調な昇進が続きました。元和5年（1619年）には従四位下に昇進し、元和8年（1622年）には従四位上、さらに左近衛権中将に任じられました。このように、多くの官職を歴任することで、親顕は一層の名声を得ることとなりました。

最後の時代

寛永3年（1626年）には正四位下に叙任され、名実ともに公卿の仲間入りを果たしました。その後、寛永4年（1627年）に参議に任ぜられ、彼の政治的な役割は一層重要となりました。しかし、28歳という若さでの急逝が彼の人生を終わらせました。寛永7年8月3日（1630年9月9日）に亡くなった親顕は、後に嗣子を残すことなく北畠家は再び断絶を迎えました。

官歴の詳細

親顕の官歴は以下の通りです。

• - 慶長12年（1607年）: 1月6日 従五位下に叙爵
• - 慶長17年（1612年）: 12月28日 元服、昇殿、従五位上・侍従
• - 慶長20年（1615年）: 1月5日 正五位下、1月11日 左近衛少将
• - 元和5年（1619年）: 12月25日 従四位下
• - 元和8年（1622年）: 1月5日 従四位上、1月13日 左近衛権中将
• - 寛永3年（1626年）: 8月13日 正四位下
• - 寛永4年（1627年）: 9月24日 参議、中将如元
• - 寛永7年（1630年）: 8月3日 薨去

親顕の短い生涯は、いくつもの公職を歴任した華やかさと、若くして失われた命の儚さを同時に物語っています。彼の名は、江戸時代の貴族社会における重要な一角を占めていますが、北畠家の断絶という運命により、その歴史は幕を下ろしました。

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