北薩横断道路

北薩横断道路について

北薩横断道路は、鹿児島県霧島市の鹿児島空港を起点とし、薩摩郡さつま町、出水市を経由して阿久根市の南九州西回り自動車道阿久根北IC付近に至る、全長約70kmの地域高規格[[道路]]です。この道路は、一般国道504号のバイパスとして機能し、地域の交通網を強化するために建設されています。

道路標識では、北薩横断道路（英称: HOKUSATSU ODAN ROAD）または国道504号（英称: Route 504）と表示されています。

現在、野坂ICからさつま広橋IC、およびさつま泊野ICから高尾野ICまでの区間が自動車専用[[道路]]として供用されています。また、鹿児島空港付近から野坂ICまでの区間も自動車専用[[道路]]として建設される予定です。佐志ICからさつま泊野IC間、高尾野ICから阿久根市までの区間は一般道路として整備が進められています。

道路の概要

この道路は、鹿児島県北部の主要都市を結ぶ重要な交通インフラです。2024年3月17日現在、約31.4kmが開通しており、全体の約48%が供用されています。事業中の区間としては、有川ICから野坂ICまでの溝辺道路、さつま広橋ICから佐志ICまでの広瀬道路があります。また、高尾野ICから阿久根北ICまでの区間は、阿久根高尾野道路として事業が進められています。

開通済みの区間では、最高速度が70km/hに設定されています。特筆すべきは、きららICから中屋敷ICの間にある北薩トンネルで、全長4,850mと県内最長の道路トンネルです。このトンネルの開通により、従来のルートと比較して所要時間が大幅に短縮され、冬季の交通規制も回避できるようになりました。

歴史

北薩横断道路は、段階的に開通してきました。主要な開通履歴は以下の通りです。

2002年8月9日：野坂IC - 永野IC間が開通。
2003年3月25日：中屋敷IC - 高尾野IC間が開通。
2009年3月23日：永野IC - さつま観音滝IC間が開通。
2012年2月14日：さつま観音滝IC - さつま広橋IC間が開通。
2018年3月25日：北薩トンネルを含む、きららIC - 中屋敷IC間が開通。
2019年3月24日：さつま泊野IC - きららIC間が開通。
2024年3月17日：さつま広橋IC - 佐志IC間が開通。

また、2012年には佐志IC - さつま泊野IC間が自動車専用[[道路]]から一般道路へと整備方針が変更されました。2016年には、高尾野ICから阿久根市までの区間が阿久根高尾野道路として事業化されています。2020年には溝辺道路（鹿児島空港 - 野坂IC）、2021年には宮之城道路（佐志IC - さつま泊野IC）が事業化されています。

2024年7月には、北薩トンネル内で湧水による路面隆起が発生し、一時的に通行止めとなりました。

インターチェンジ

北薩横断道路には複数のインターチェンジ（IC）が設置されており、一部は供用済み、一部は未供用または計画段階です。

事業区間

北薩横断道路は、以下の区間に分けて事業が進められています。

溝辺道路：空港入口交差点 - 野坂IC
北薩空港道路：野坂IC - 永野IC
薩摩道路：永野IC - さつま広橋IC
広瀬道路：さつま広橋IC - 佐志IC
宮之城道路：佐志IC - さつま泊野IC
泊野道路：さつま泊野IC - 中屋敷IC
紫尾道路：中屋敷IC - 高尾野IC
阿久根高尾野道路：高尾野IC - 阿久根北IC

広瀬道路は2014年度に着工し、2024年3月17日に開通。総事業費は約170億円です。

トンネル

北薩横断道路には複数のトンネルがあります。

高尾野トンネル（全長2,605m）：高尾野IC - 中屋敷IC間
北薩トンネル（全長4,850m）：中屋敷IC - きららIC間
永野トンネル（全長172m）：永野IC - 野坂IC間

特に北薩トンネルは、2018年3月25日に供用を開始し、開通当時は鹿児島県内最長の道路トンネルでした。

接続する道路

北薩横断道路は、以下の道路と接続する予定です。

E3 九州自動車道（鹿児島空港附近）
E3A 南九州西回り自動車道（阿久根北IC附近）
島原天草長島連絡道路（阿久根北IC附近）

通過する自治体

この道路は、以下の自治体を通過します。

鹿児島県
霧島市
さつま町
出水市
阿久根市

北薩横断道路は、地域の交通の円滑化と経済発展に貢献する重要なインフラとして、今後もその整備が期待されます。

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