北見市仁頃はっか公園

北見市仁頃はっか公園

北見市仁頃はっか公園は、北海道北見市に位置する、ハッカの歴史と文化を伝えるために整備された公園です。かつて、この地がハッカの世界的な産地であったことを今に伝える貴重な場所となっています。

概要

1994年に「北見名水公園」として開園し、2001年に現在の名称に改称されました。公園は北海道道7号北見常呂線沿いに位置し、かつてのハッカ栽培の様子を再現しています。2001年には、「北見のハッカとハーブ」が環境省の「かおり風景100選」に選定され、その香りの景観が高く評価されました。公園は、農村振興の一環である「田園空間博物館」の施設として整備されており、訪れる人々にハッカの歴史と文化を体験する機会を提供しています。園内では、7月下旬から8月下旬にかけてエゾミソハギの群生が見頃を迎え、毎年8月14日には『仁頃ふるさと祭り』が開催され、地域住民や観光客で賑わいます。公園の奥には仁頃森林公園が広がっており、カラマツ、シラカンバ、カシワなどの人工林と天然林が育成されています。植栽地にはイチイ、イチョウ、エゾムラサキツツジなどが植えられ、遊歩道や散策路が整備されており、自然を満喫できる空間となっています。

施設

ハッカ御殿

1937年に建てられ、1986年まで住居として使用されていた「旧五十嵐弥一邸」を、1994年に北見市が「ハッカ御殿」として現在地に移築・修復しました。この建物は、当時のハッカ農家の暮らしぶりを伝える貴重な文化財となっています。2007年には、収蔵物の「田中式蒸留釜」と合わせて、経済産業省の近代化産業遺産「北海道における近代農業、食品加工業などの発展の歩みを物語る近代化産業遺産群」に認定されました。

ハッカ小屋

大正から昭和10年代に一般的に見られた小屋を再現したもので、2棟あります。内部には、農作業機械や生活用品などが展示されており、当時の農村の生活を知ることができます。

ハッカ農園

公園に隣接する4,000平方メートルの畑で、「仁頃香りの会」が作付け・管理・蒸留までの一連の作業を実演しています。ここでは、実際にハッカが栽培されている様子を見学でき、その香りを体験することができます。

ハッカ蒸溜小屋

2004年に設置された施設で、北見田園空間情報センター（にっころ）横の圃場で栽培されているニホンハッカを年4回程蒸溜して販売しています。「田中式蒸留釜」は「北海道における近代農業、食品加工業などの発展の歩みを物語る近代化産業遺産群」に認定されています。

北見田園空間情報センター

2006年10月14日にオープンした施設で、愛称は「にっころ」です。当初は「北見市総合情報館」（仮称）として工事が進められました。館内には、北見田園空間博物館に関する資料展示や研修室、体験学習室があり、ハッカに関する様々な情報を得ることができます。

仁頃湧水

仁頃森林公園からの伏流水で、清らかな水が湧き出ています。この水は、公園を訪れる人々の喉を潤すだけでなく、ハッカ栽培にも利用されています。

北見市仁頃はっか公園は、ハッカの歴史と文化を体験できる貴重な場所であり、自然に囲まれた中でリラックスできる空間でもあります。北見市を訪れる際には、ぜひ立ち寄ってみてください。

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