北郷知久

北郷知久（ほんごう ともひさ）

北郷知久は、室町時代に日向で活躍した武将で、北郷氏の4代目当主です。彼は、北郷氏2代当主である北郷義久の五男として生まれました。

兄たちが相次いで出家や戦死したため、幼少の頃に仏門に入っていた知久は、父の意向により還俗し、元服しました。そして、戦死した兄の娘と結婚し、北郷氏の家督を継ぎました。この時、宗家である島津氏の7代当主、島津元久が彼の烏帽子親となっています。

1409年、島津元久は薩摩、大隅、日向の3国の守護となり、翌年には将軍足利義持に謁見するため上洛しました。その際、知久は島津氏の一族として、他の国人たちと共にこれに随行し、朝廷から中務少輔の官名を受けました。元久の京都滞在は約1年に及びました。

1411年、元久が亡くなると、島津氏の家督を巡って争いが起こりました。知久は、元久の弟である久豊を支持し、彼の家督相続に尽力しました。

1413年、島津氏と伊東氏が日向の曽井城で戦った際、知久は島津方として出陣しましたが、伊東氏に敗れて高城へ退却しました。

北郷知久の生涯を年表で見る

生年不詳：北郷義久の五男として生まれる。
時期不明：幼少時に仏門に入る。
時期不明：兄たちの死により還俗し、元服する。
時期不明：北郷氏4代当主となる。
1409年：島津元久の上洛に随行し、中務少輔の官名を受ける。
1411年：島津氏の家督争いで久豊を支持する。
1413年：曽井城の戦いで伊東氏に敗北する。

参考資料

瀬戸山計佐儀『都城島津家歴代史　全』三州文化社、1992年
高城町史編集委員会 編『高城町史』高城町、1989年2月
南九州文化研究会『都城盆地史跡ガイドブック』 １旧都城市編、南九州文化研究会、2014年3月
* 『都城市史』

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