十勝ダム

十勝ダムについて

十勝ダム（とかちダム）は、北海道上川郡新得町に位置しており、一級河川である十勝川の本流上流部に建設されています。このダムは国土交通省北海道開発局が管理している国直轄ダムで、高さは84.3メートルのロックフィルダムとして知られています。主に十勝川の治水と水力発電を目的とした特定多目的ダムであり、十勝川水系の中でも最大級の規模を誇ります。

人造湖とその魅力

十勝ダムによって形成された人造湖は「東大雪湖（ひがしたいせつこ）」と名付けられ、周辺地域の水資源管理に寄与しています。この湖は、美しい自然環境に囲まれ、観光スポットとしても人気があります。特に、支流である音更川（おとふけがわ）に位置する糠平湖に次ぐ規模を持っており、訪れる人々に豊かな自然景観を提供しています。

歴史的背景

十勝川は歴史的にたびたび氾濫を起こし、農地に甚大な被害をもたらしてきました。特に1962年8月の豪雨は、広範囲にわたる大きな氾濫を引き起こしました。この事件を受けて、北海道開発局は1967年にトムラウシキナウシ地区にて治水ダムの建設を計画。1973年に建設が始まり、1984年にはダムの構造が完全に完成しました。これにより、実質的な治水対策とともに、地域の電力供給も担うことになりました。

年表

• - 1973年（昭和48年）4月1日: ダム建設着工
• - 1982年（昭和57年）8月: 十勝発電所の建設着工
• - 1984年（昭和59年）10月3日: ダム建設竣工
• - 1985年（昭和60年）5月: 発電所建設竣工し、5月24日から送電開始
• - 1986年（昭和61年）1月25日: 建設工事完了

周辺地域の施設

ダムの周囲には「建設記念公園」や「運動公園」、さらにキャンプ場も整備されています。また、ダムを通る北海道道718号忠別清水線は、ダムの上を越えて、湖岸を北上しながら、東大雪橋を通じて湖を横断します。対岸にはトンネルがあり、トムラウシ温泉へと続いています。

全体として、十勝ダムは治水、発電、観光という多面的な役割を果たす重要なインフラ施設であり、地域住民や観光客にとって欠かせない存在となっています。豊かな自然と共に、訪れる人々に深い感動を提供する場所でもあります。

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