十川次郎

十川次郎

十川次郎（そがわ じろう、1890年11月11日 - 1963年6月7日）は、日本の陸軍軍人であり、最終階級は陸軍中将でした。

経歴

山口県出身。十川幸一の二男として生まれました。広島陸軍地方幼年学校、中央幼年学校を経て、1911年5月に陸軍士官学校（23期）を卒業。同年12月、歩兵少尉に任官し歩兵第57連隊に配属されました。

1921年11月、陸軍大学校（33期）を優等で卒業し、歩兵第57連隊中隊長に就任。エリート軍人としての道を歩み始めます。

1922年12月、陸軍省軍務局付勤務となり、その後は軍務局課員、フランス駐在、陸軍兵器本廠付、陸大教官などを歴任。国際的な視野と専門知識を培いました。

1931年12月から1933年9月まで、ジュネーブ軍縮会議に出張。国際社会における日本の立場を代表し、交渉に携わりました。帰国後は、陸大教官、参謀本部課長、歩兵第1連隊長などを歴任し、陸軍の中枢で活躍しました。

1938年7月、陸軍少将に進級し、近衛歩兵第2旅団長に就任。着実に昇進を重ねていきます。

1939年8月、中支那派遣憲兵隊司令官に就任し、日中戦争に出征。戦地で指揮を執りました。

1941年3月、陸軍中将に進み、第10師団長に親補され、満州に駐屯。ソ連との国境警備などに従事しました。

1944年1月、第6軍司令官に就任し、中国の杭州で終戦を迎えました。終戦時は、中国戦線における部隊の指揮を執っていました。

1948年1月31日、公職追放仮指定を受け、同年8月に復員。戦後は公職から退き、静かな生活を送りました。

栄典

1940年（昭和15年）8月15日 - 紀元二千六百年祝典記念章
1941年（昭和16年）4月11日 - 勲二等瑞宝章

親族

弟：十川潔（海軍中佐）

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

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