十日市町停留場

十日市町停留場の概要

十日市町停留場（とうかいちまちていりゅうじょう）は、広島市中区十日市町一丁目に設置された広島電鉄の停留場です。この停留場は、本線と横川線の両路線が交差する重要な乗換えポイントとして機能しています。駅番号はM11で、地域住民や観光客にとって欠かせない交通手段となっています。

歴史的背景

十日市町停留場の歴史は1917年（大正6年）にさかのぼり、横川線の開通と同時に開設されました。当初は横川線の一つの停留場として設けられ、主要なルートとは分岐していました。この停留場の発展に大きく寄与したのは、1943年（昭和18年）の江波線開通に伴う新たな線路の計画です。これにより、従来の狭い道路上の経路から解放され、十日市町を経由してより円滑な運行が可能となりました。1944年（昭和19年）に新線が完成し、十日市町が本線と横川線の分岐点として重要な役割を果たすことになりました。

1945年（昭和20年）8月6日には、広島市への原爆投下により一時的に運行が休止されましたが、路線は順次復旧され、同年中に運行を再開しました。これらの出来事は、停留場の歴史の中で重要な転換点となりました。

年表

• - 1917年（大正6年）11月1日: 横川線の左官町 - 三篠間が開通の際、開業。
• - 1944年（昭和19年）:

- 6月10日: いったん休止。
- 12月26日: 新線開通により営業再開。

• - 1945年（昭和20年）:

- 8月6日: 原爆投下により休止。
- 8月21日: 本線復旧。
- 8月23日: 横川線復旧。
- 12月26日: 横川線の十日市町 - 別院前間が復旧。

• - 1971年（昭和46年）5月6日: 7号線廃止。
• - 1996年（平成8年）10月: 駅番号「M12」を付与。
• - 2025年（令和7年）8月3日: 駅番号を「M11」へ変更。

停留場の構造

停留場は、相生通りと寺町通りが交わる十日市交差点の上に位置しています。この交差点から、東と南方向へ本線が延び、北方向には横川線が接続されています。ホームは3面あり、低床式で、それぞれ異なる方向に向かう電車が発着します。ホーム間の距離は約100メートルで、片面のみが線路に面しているため、電車は交差点を通過してからホームに入ります。このような設計は、2003年の改良工事によって現在の形になりました。

南側には渡り線があり、平和記念式典時の臨時便や貸切電車の折り返しに利用されます。

運行系統

十日市町停留場には、広島電鉄が運行する多くの系統が乗り入れています。特に重要なのは、7号線と8号線で、これにより横川線と本線の相互接続が可能です。7号線は一度廃止されましたが、2002年に復活しました。

周辺環境

周囲には、さまざまなバス路線が運行されており、広電バスや広島バスといった交通機関が利用者に便利なアクセスを提供しています。また、停留場南西角には特殊な形状をした信号所があり、ここではポイント切り替えが行われていました。信号所は2021年に解体されるまで活用されていました。

このように、十日市町停留場は広島市内における重要な交通のハブであり、地域の歴史や発展に寄与してきた場所です。

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