十日町情報館

十日町情報館

十日町情報館（とおかまちじょうほうかん）は、新潟県十日町市に位置する公共図書館で、1999年の開館以来、地域住民の知識の向上と文化の発展に寄与しています。最初は市が直営で運営されていましたが、さまざまな運営形態を経て、現在では市が直接管理しながら特定の業務を法人に委託しています。

歴史と沿革

1999年に「読書の楽しさと知る喜びを感じる情報館」という理念のもとに開館を迎えた十日町情報館。開館当初は直営で運営され、2007年からは一部業務の委託を開始しました。しかし、市民からは自主的な運営を求める声が高まり、2011年には市民組織「らいぶフォーラム」を立ち上げるに至ります。2012年には指定管理者として図書館の運営を任され、その後数年間で業務を活発化させました。

らいぶフォーラムにより、図書館の魅力が増し、2013年に公開された映画『図書館戦争』のロケ地にも選ばれ、多くの訪問者を引きつけました。この作品では、十日町情報館が「武蔵野第一図書館」としてフィーチャーされ、その存在感を示しました。

また、図書館内には司書や学芸員などの専門的な人材が揃い、年間貸出冊数も増加し、地域の図書館活動が充実しました。加えて、休館日の削減や学校図書館との連携などにより、新潟県内外でも高い評価を得ています。

2017年には、ふたたび十日町市による直営に移行し、図書館サービス部門は「らいぶフォーラム」に業務を委託する形となりました。

建築様式

十日町情報館の設計は建築家の内藤廣によるものです。豪雪地帯である十日町市の特性を考慮し、耐雪性に優れた屋根を持つ構構造を採用しています。特に、印象的な外観を持つ陸屋根は、南北に張り出したリブで支えられています。

内部は、約8万冊の蔵書が収蔵される開架室が広がり、信濃川による河岸段丘をイメージした書架の配置が特徴的です。階段やスロープを駆使して、書架を結ぶ空間が創出されています。

利用案内

• - 開館時間: 9時から19時
• - 休館日: 第4月曜日（祝日の場合も）、年末年始（12月29日 - 1月3日）、特別整理期間（年間で10日程度）
• - 貸出制限: 十日町市および中魚沼郡津南町に在住・通勤・通学する者に限る
• - 貸出可能冊数: 図書・雑誌は10冊（そのうち雑誌は5冊）、AV資料は3点
• - 貸出期間: 図書・雑誌は2週間、AV資料は1週間

地域の他の名所

十日町情報館は、JR飯山線・北越急行ほくほく線の十日町駅から北へ徒歩約15分の立地にあります。周囲には十日町市博物館や総合体育館などもあり、文化活動が盛んな地域です。また、道の駅クロス10十日町や越後妻有里山現代美術館キナーレなども近接しており、観光名所としても魅力的です。

十日町情報館は、ただの図書館にとどまらず、地域密着型の文化施設として、今後も多くの人々に愛され続けることでしょう。

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