千種本町

千種本町（ちくさほんまち）は、愛知県名古屋市千種区に存在した地名です。その歴史は比較的短く、昭和時代に成立し、その後、周辺地域への編入を経て、現在ではその名の一部が別の町名に引き継がれています。

歴史

千種本町の歴史は、1936年（昭和11年）に始まります。当時の東区千種町の一部が分離し、新たに千種本町として成立しました。名古屋市が発展していく中で、行政区の区割りや町名の変更は頻繁に行われていましたが、千種本町もその流れの中にありました。

翌年の1937年（昭和12年）には、千種区が新設され、千種本町は東区から千種区へと編入されました。これにより、千種本町は新たな区の一員として、その歴史を刻んでいくことになります。

しかし、千種本町の区域は、その後の都市開発や区画整理によって、徐々に変化していきます。1941年（昭和16年）には、千種本町の一部が千石町に編入されました。これは、都市構造の変化や人口動態の変化に対応するための措置であったと考えられます。

そして、1979年（昭和54年）には、千種本町の大部分が周辺の町に編入されることになります。具体的には、今池二丁目、吹上二丁目、千種一丁目、千種二丁目、千種三丁目、新栄三丁目といった地域に、千種本町の一部がそれぞれ編入されました。この時、道路部分の一部のみが千種本町として残されました。

現在

現在、千種本町という町名としては、ごく一部の道路部分にその名残をとどめるのみとなっています。しかし、その歴史は、名古屋市の発展とともに歩んできたものであり、周辺地域の町名にその一部が引き継がれています。千種本町の歴史を知ることは、名古屋市の都市構造の変遷を理解する上で重要な意味を持つと言えるでしょう。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年3月8日。ISBN 4-04-001230-5。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。全国書誌番号:93012879。

関連項目

* 名古屋市の地名

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