千葉定吉

千葉定吉

千葉定吉（ちば さだきち）は、江戸時代末期（幕末）に活躍した鳥取藩の藩士であり、北辰一刀流の剣術家として知られています。彼は、桶町千葉道場の創設者としてもその名を残しています。

人物・来歴

千葉定吉は、陸奥国（現在の福島県、宮城県、岩手県、青森県の一部）出身で、剣豪として名高い千葉忠左衛門成胤（浦山寿貞）の三男として生まれました。兄には北辰一刀流の創始者である千葉周作がおり、弟には後に千葉道場を継承する千葉道三郎がいます。また、長男には千葉重太郎、二女には千葉さな子などがいます。

幼少の頃から、定吉は兄の周作と共に父から剣術の指導を受けました。青年期には、兄と行動を共にし、周作が創設した剣術道場である玄武館の運営にも協力しました。玄武館の運営が軌道に乗ると、定吉は自らも道場を構えることを決意し、桶町に玄武館の分室道場を開設しました。この道場は、兄の道場と区別するために「桶町千葉」または「小千葉」と呼ばれましたが、玄武館と一体のものであったとされています。

当時の武士社会では身分制度が厳格であり、上級武士と下級武士が一緒に稽古をすることは許されませんでした。千葉道場に館名がないのは、上士と下士を分けて稽古をさせるためであったとされています。また、他流試合の調査も定吉が担当していたと伝えられています。

定吉の剣術の腕は非常に高く、その実力は広く知られていました。嘉永6年（1853年）には、鳥取藩の江戸詰の藩士として召し抱えられ、撃剣取立役（剣術師範）に任命されました。これは、彼の剣術の腕前が藩に認められた証拠と言えるでしょう。

定吉は、晩年までその剣の腕が衰えることはなく、明治12年（1879年）12月5日に亡くなりました。彼の墓は、現在、雑司ヶ谷霊園にあります。

千葉定吉が登場する作品

千葉定吉は、小説やドラマ、漫画など、様々な作品に登場しています。以下に代表的な作品をいくつかご紹介します。

テレビドラマ

竜馬がゆく（NHK大河ドラマ、1968年、演：青野平義）
竜馬がゆく（テレビ東京、1982年、演：垂水悟郎）
竜馬におまかせ!（日本テレビ、1996年、演：伊東四朗）
竜馬がゆく（日本テレビ、1997年、演：松本幸四郎）
竜馬がゆく（テレビ東京、2004年、演：藤田まこと）
龍馬伝（NHK大河ドラマ、2010年、演：里見浩太朗）

漫画

修羅の刻（川原正敏）
お〜い!竜馬（原作：武田鉄矢、漫画：小山ゆう）

アニメ

お〜い!竜馬（NHK総合、1992年〜1993年、声：糸博）

外部リンク

千葉さなと千住中組の千葉灸治院（足立区）

千葉定吉は、剣術家としてだけでなく、その人間性や生き方も多くの人々に影響を与えてきました。彼の足跡は、今もなお様々な形で語り継がれています。

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