青野平義

青野平義（あおの ひらよし）

青野平義は、1912年8月2日に東京で生まれた日本の俳優です。本名を青野元太郎といい、里村元春、青野太郎という芸名も使用していました。1974年12月8日、62歳で生涯を閉じました。

来歴

東京の老舗和菓子屋「青野総本舗」に生まれました。慶應義塾商工部を中退後、1931年に劇団自由舞台に入団し、俳優としてのキャリアをスタートさせます。その後、家業を継ぎますが、舞台への情熱を断ち切れず、1938年に文学座演劇研究所に第一期生として入所しました。

文学座では、里村元春の芸名で数々の舞台に出演し、中堅俳優として活躍しました。1963年、文学座を脱退し、翌1964年に劇団NLTを結成、社長に就任しました。自宅はNLTの事務所として使用され、夫人の没後には青野平義記念館として賀原夏子が引き継ぎました。

1974年12月8日、肝硬変のため死去。

人物

実家は老舗和菓子屋であり、青野自身が「楽屋でも汚さず食べられる菓子を」と提案したことがきっかけで、店の人気商品「鶯もち」が作られました。このエピソードからも、彼の豊かな発想力と周囲への気配りがうかがえます。

主な出演作品

映画

生きる (1952年、東宝)
刺青殺人事件 (1953年、新東宝)
戦艦大和 (1953年、新東宝)
太平洋の鷲 (1953年、東宝)
にごりえ (1953年、文学座)
血は渇いてる (1960年、松竹)
愛と炎と (1961年、東宝)
充たされた生活 (1962年、にんじんくらぶ)
けものみち (1965年、東宝)
ひき逃げ (1966年、東宝)
宴 (1967年、松竹)
日本のいちばん長い日 (1967年、東宝)
激動の昭和史 沖縄決戦 (1971年、東宝)
乱れ雲 (1967年、東宝)
東シナ海 (1968年、日活)
トラ・トラ・トラ! (1970年、20世紀FOX)

テレビドラマ

東芝日曜劇場
雑草の歌
お好み日曜座
ここに人あり
三菱ダイヤモンド劇場 / 直木賞シリーズ・執行猶予
これが真実だ 第10回「小栗埋蔵金物語」
慎太郎ミステリー・暗闇の声
吹雪
蜜のあわれ
NECサンデー劇場 / 愛妻物語
テレビ劇場 / ワシントンの日本人
指名手配 第44回「養母殺し」
侍 第26回「孤剣」
夫婦百景 第169回「ところてん夫婦」
あすをつげる鐘 / 一休さん
文芸劇場 第29回「少年期」
風の視線
七人の刑事 第80話「長距離電話」
こども劇場「あるぷす大将」
大河ドラマ
赤穂浪士 (1964年)
竜馬がゆく (1968年)
樅ノ木は残った (1970年)
風雪
風来物語
髙島屋バラ劇場 / 結婚の設計
隠密剣士 第七部 忍法根来衆
ウルトラQ 第11話「バルンガ」
木下恵介アワー
シオノギテレビ劇場 / 沓掛時次郎
白い巨塔
特別機動捜査隊 第320話「女の坂道」
コメットさん 第38話「春のクリスマス」
喧嘩太郎 第18話「アンデスの娘たち」
怪奇ロマン劇場 第14回「白鷺」
プレイガール 第50話「美少年仁義」
ただいま同居中
火曜日の女シリーズ  逃亡者－この街のどこかで－
鬼平犯科帳
天皇の世紀
仮面ライダー 第49話「人喰い怪人イソギンチャック」
飛び出せ!青春 第17話「老人パワー大爆発!」
ミラーマン 第26話「ミラーマン・絶体絶命!」
人造人間キカイダー 第25話「ダイダイカタツムリ殺しの口笛」
赤ひげ 第32話「退院」
旅人異三郎 第14話「八木節に娘心が踊った」
大江戸捜査網 第18話「捨て子騒動始末記」

参考文献

『日本映画俳優全集・男優編』、キネマ旬報社、1979年。
『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸、東宝出版事業室、1983年。ISBN 4-924609-00-5。

外部リンク

青野平義 - 日本映画データベース

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