千葉胤賢

千葉胤賢（ちば たねかた）

千葉胤賢は、室町時代中期に活躍した武将で、武蔵千葉氏の初代当主です。千葉氏第15代当主である千葉兼胤の次男として生まれました。

生涯

1455年、鎌倉公方であった足利成氏が関東管領の上杉憲忠を暗殺したことをきっかけに享徳の乱が勃発しました。この戦乱において、胤賢は兄である胤直とともに足利成氏討伐に参戦し、その功績から8代将軍足利義政に激賞されました。

しかし、この功績に不満を抱いた重臣の原胤房が千葉城を急襲するという事態が発生します。胤賢は兄の胤直、甥の胤宣と共に、やむなく千田荘（現在の千葉県香取郡多古町）へと逃れることとなりました。

その後、胤直と胤賢は志摩城に、胤宣は多古城にそれぞれ立て籠もり、援軍を待ちました。しかし、1455年8月12日、原胤房に加担した叔父の馬加康胤の攻撃により、多古城は陥落。胤宣は城近くの阿弥陀堂で自害しました。一方、志摩城に籠城していた胤直も、8月15日に東禅寺へ逃れた後、自害しました。

胤賢は、2人の息子である実胤と自胤を連れて城を脱出し、小堤城（現在の千葉県山武郡横芝光町小堤）に入りました。しかし、9月7日には小堤城も陥落し、胤賢もまた自害するという悲劇的な結末を迎えました。残された2人の息子は、八幡荘（現在の千葉県市川市）へと逃れました。

実胤と自胤は、その後市河城（現在の市川市市川）に入り、そこには将軍義政によって派遣された東常縁も合流しました。しかし、古河公方足利成氏が派遣した簗田持助らの軍勢に敗北し、1456年1月19日に市河城も陥落。2人は武蔵へと落ち延びることとなりました。その後、2人は扇谷上杉家の庇護を受け、馬加康胤や原胤房らに対抗することになります。

外部リンク

千葉氏の一族

もう一度検索