升田貴久

升田貴久の経歴とボクシングキャリア

升田貴久（ますだ たかひさ）は1979年5月24日に愛媛県松山市で生まれた日本のプロボクサー及びトレーナーです。彼は三迫ボクシングジムに所属し、元OPBF東洋太平洋ライトフライ級王者として知られています。

早年期とプロデビュー

升田は新田高等学校を1年で中退し、その後1996年12月15日にグリーンツダボクシングクラブでプロデビューを果たしました。デビュー戦では4ラウンド判定で勝利を収め、その後も連勝を記録しました。しかし、引分けが続いたことから一時はボクシングから遠ざかることを考え、故郷に戻ることもありました。

ジム移籍と再起

升田は、同郷のボクサー三谷大和に憧れを抱き、三迫ボクシングジムに移籍しました。その後、菊井徹平との試合で10ラウンド判定負けを喫し、その時期に三谷が自身のジムを設立することとなったため、半ば引退状態にありました。しかし、三谷からの声を受けて再びジムに通い、復帰を誓いました。横山啓介や林田龍生との試合で勝利を収め、次第にランキングを上げていきます。

日本ライトフライ級王座への挑戦

2005年1月16日、升田は増田信晃が保持していた日本ライトフライ級王座に挑戦しましたが、10ラウンド判定で敗北を喫しました。その後、2005年8月8日には山口真吾の持つOPBF東洋太平洋ライトフライ級王座に挑み見事勝利。初のタイトルを獲得し、三迫ジムにとっても久しぶりの栄光でした。

タイトル防衛と引退

初防衛戦である2005年12月12日の嘉陽宗嗣との試合では、12ラウンド判定で敗れ、これを機に一度引退を決意しました。しかし、復帰の希望を持たなければならないと考え、2007年12月10日に再起を果たしました。

世界に向けた挑戦

2008年8月10日、升田はWBAフライ級5位の元王者とノンタイトル戦を行い勝利しました。この試合の結果、彼はWBAフライ級9位、WBC同級10位にランクインしました。さらに、同年の12月には愛媛で試合を行い、2ラウンドTKO勝利を収めました。

ワールドタイトルへの挑戦

2009年の4月にWBA世界フライ級王者への挑戦が見込まれましたが、王者陣営の内部トラブルにより実現せず、6月には小林タカヤスとの試合で惜しくも判定負けを喫しました。同年、敵地タイのチェンマイで行われた世界初挑戦ではWBC世界フライ級暫定王者に挑みましたが、6ラウンドでTKO負けを喫しました。

現在の活動

升田は再び引退を決意し、その後ボクシングトレーナーとしての道を歩むことにしました。現在は愛媛県内でボクシングジムを開設し、後進の指導に取り組んでいます。彼のキャリアは多くの戦いと試練の連続でしたが、それを乗り越えた経験は今の彼にとって貴重な財産となっています。

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