半導体メーカー売上高ランキング

半導体企業売上高ランキングの歴史：1987年から2017年までの変遷

この文書では、半導体業界の主要企業売上高ランキングを、1987年から2017年までの期間にわたり、IHS iSuppliとGartner Dataquestのデータに基づいて詳細に解説します。

2017年のランキング (IHS iSuppli)

2017年の半導体業界は14年ぶりの高い成長率を記録し、市場規模は4290億ドルを超えました。
この年のランキングは、業界の勢力図を反映しており、各社の戦略や市場動向を理解する上で重要な資料となります。

2016年のランキング (IHS Markit)

2016年は半導体市場が回復した年として記録されています。
アバゴ・テクノロジーがブロードコムを買収し、社名をブロードコムに変更したことが特筆されます。

2015年のランキング (IHS Technology)

2015年には、インテルによるLantiqの買収、クアルコムによるCSRの買収、NXPセミコンダクターズによるフリースケール・セミコンダクタの買収など、多くの企業買収が業界再編を加速させました。
アバゴ・テクノロジーによるブロードコムとEmulexの買収、インフィニオン・テクノロジーズによるInternational Rectifierの買収なども重要な動きです。

2014年のランキング (IHS iSuppli)

この年、メディアテックがMStarを買収し、アバゴ・テクノロジーがLSIとPLXを買収しました。

2013年のランキング (IHS iSuppli)

インテルが富士通セミコンダクタのワイヤレス製品部門を買収し、サムスン電子が4ビットと8ビットのマイクロコントローラ事業をIXYSに売却しました。
マイクロンテクノロジーによるエルピーダの買収、ブロードコムによるルネサスエレクトロニクスのLTEユニットの買収も重要な出来事です。

2012年のランキング (IHS iSuppli)

サムスン電子がサムスン電機のサムスンLEDのシェアを買収したことが注目されます。

2011年のランキング (IHS iSuppli)

インテルはインフィニオン・テクノロジーズのワイヤレス部門を買収、テキサス・インスツルメンツはナショナル・セミコンダクターを買収しました。
クアルコムがアセロス・コミュニケーションズを、オン・セミコンダクターが三洋の半導体部門をそれぞれ買収しました。

2010年のランキング (iSuppli Corporation)

ルネサス エレクトロニクスがルネサス テクノロジーとNECの半導体部門の合併により誕生しました。
マイクロンテクノロジーがニューモニクスを買収しました。

2009年～2007年のランキング (iSuppli Corporation)

これらの年では、ファウンドリ工場を除いたランキングが提供されています。

2006年のランキング (iSuppli Corporation)

この年、AMDはフラッシュメモリ事業を売却し、その後ATIテクノロジーズを買収しました。フィリップスがNXPセミコンダクターズに社名変更、フリースケールがLBOで買収され、インフィニオンのメモリ事業がキマンダとして分社化されました。
AMDと富士通の合弁事業としてスパンションが発足しました。

2005年のランキング (iSuppli Corporation)

AMDと富士通はスパンションを手放し、AMDは15位、スパンションは24位となりました。

2004年～2000年のランキング (iSuppli Corporation)

これらの年のランキングでは、IBMのファウンドリ活動は除外されています。

2003年のランキング (iSuppli)

三菱電機と日立の半導体事業が統合しルネサスが誕生、モトローラの半導体事業が分社化されフリースケールとなりました。
AMDと富士通がフラッシュメモリ専業のスパンションを設立しました。

2001年のランキング (iSuppli)

ルーセント・テクノロジーの半導体事業が分社化されAgereシステムズとなりました。

2000年のランキング (iSuppli)

IBMのファウンドリ活動は売上高から除外されています。

1999年のランキング (Gartner Dataquest Corp.)

シーメンスの半導体部門が分社化されインフィニオン・テクノロジーズとなりました。

1998年のランキング (Gartner Dataquest Corp.)

トムソンSAが撤退し、SGS-トムソンがSTマイクロエレクトロニクスに社名変更しました。

1997年～1990年のランキング (Gartner Dataquest Corp.)

これらのランキングでは、各企業の市場における位置付けが示されています。

1996年のランキング (Gartner Dataquest Corp.)

ルーセント・テクノロジーがAT&Tから分社化されました。

1987年のランキング (Gartner Dataquest Corp.)

SGSマイクロエレクトロニカとトムソンの半導体事業が合併し、SGS-トムソンが発足しました。

業界の動向と考察

半導体業界のランキングは、企業買収、合併、分社化などの動きにより、大きく変動してきました。特に、アメリカ企業による買収が目立ち、業界再編の大きな要因となっています。
これらのランキングを分析することで、半導体市場の成長、技術革新、企業の戦略などをより深く理解することができます。
また、ランキングは日米貿易摩擦のような、国際的な経済問題にも影響を受けてきたことが示唆されます。

これらのランキングは、半導体業界の歴史を振り返り、将来の動向を予測するための貴重な情報源となります。

参考資料

半導体・製造装置メーカー売上高ランキング
日米貿易摩擦
IHS iSuppliの各種報告書
* Gartner Dataquestの各種報告書

このテキストは、半導体業界の歴史を包括的に理解するための入門書として活用できます。各ランキングの詳細については、出典元の資料を参照してください。

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