南九州コカ・コーラボトリング

南九州コカ・コーラボトリング株式会社について

南九州コカ・コーラボトリング株式会社は、かつて九州地方の中南部（熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県）を事業エリアとしていたコカ・コーラのボトラー企業です。現在のコカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス、事業体としてはコカ・コーラボトラーズジャパン（2代目）にあたります。

概要

本社は熊本県熊本市南区にありました。福岡県、佐賀県、長崎県などを担当していたコカ・コーラウエストと資本提携をしていましたが、2013年4月1日にコカ・コーラウエストの完全子会社となりました。さらに、2014年1月1日にはコカ・コーラウエストに吸収合併され、その歴史に幕を閉じました。なお、沖縄県は沖縄コカ・コーラボトリングが担当していました。

沿革

1962年（昭和37年） - 南九州飲料株式会社として設立。本社は熊本市米屋町一丁目28番地。
1963年（昭和38年） - 商号を南九州コカ・コーラボトリング株式会社に変更。熊本市南高江1872番地に本社を移転し、熊本工場を新設。
1965年（昭和40年） - コカ・コーラホームサイズを発売。熊本工場で自社生産を開始。
1966年（昭和41年） - 熊本工場の製造ラインを高速機に入れ替え。旧ラインは鹿児島工場に移設。
1967年（昭和42年） - 鹿児島工場を新設。
1968年（昭和43年） - 鹿児島工場に2号びんラインを増設。
1969年（昭和44年） - 大分工場を新設。
1971年（昭和46年） - 熊本工場に2号びんラインを増設。
1972年（昭和47年） - 宮崎工場を新設。
1975年（昭和50年） - 宮崎工場に缶ラインを設置し、それに伴う増築を行う。
1976年（昭和51年） - 鹿児島工場にリットルサイズラインを増設。
1977年（昭和52年） - 熊本工場1号びんラインをリットルサイズ製造可能に改造し、生産を開始。
1979年（昭和54年） - 大分工場に缶ラインを増設。
1980年（昭和55年） - 宮崎工場のびんラインをリットルサイズ製造可能に改造し、生産を開始。また、宮崎工場びんラインで全国初となるHI-Cサンフィルレギュラーサイズの生産を開始。
1981年（昭和56年） - HI-Cファイブアライブ255g缶及びリットルサイズを発売。
1982年（昭和57年）-大分工場でリアルゴールドの生産を開始。宮崎工場にジョージアコーヒー缶ラインを設置し生産を開始。
1984年（昭和59年） - 鹿児島、大分両工場でスーパー300ワンウェイびんの生産を開始。熊本工場1号びんラインをPETボトル製品製造可能に改造し、生産を開始。
1985年（昭和60年） - 宮崎工場のジョージアコーヒー缶ラインを増設。当時の世界最高水準の生産能力となる。
1987年（昭和62年） - 本社裏に新熊本工場を建設。コーヒー・茶缶製品ラインを稼働させ、生産を開始。
1988年（昭和63年） - 大分工場で350ml缶製品の生産を開始。
1990年（平成2年） - 熊本工場のびん製品ラインを新工場に移設。旧工場を閉鎖。
1990年（平成2年）9月 - 同社100%出資の関連企業として、高畠ワイン株式会社（山形県高畠町）を設立、同時に高畠ワイナリーも設立。
1991年（平成3年） - 鹿児島工場での生産を全面停止。PETボトル成形専用の鹿児島成形工場に転換。
1993年（平成5年） - 本社新社屋を現在地に新設。
2000年（平成12年） - 熊本工場から設備を移設し、宮崎工場に茶缶製品製造ラインを設置。ISO9002認証を取得。
2001年（平成13年） - 鹿児島物流センターを新設。ISO14001・ISO9001認証を取得。
2003年（平成15年） - 大分物流センターを新設。
2004年（平成16年） - 白州ヘルス飲料株式会社に製造等の業務委託を開始（熊本工場・宮崎工場・大分工場）。
2006年（平成18年） - えびの工場（グリーンパークえびの）の工場見学者施設が竣工。宮崎工場及び大分工場を閉鎖。会社分割により株式会社MCAホールディングスを設立し、連結子会社12社・関連会社1社を承継。
2007年（平成19年） - コカ・コーラウエストホールディングス（現・コカ・コーラウエスト）と資本・業務提携。発行済み株式の約20%を取得、同社の持分法適用会社となる。
2009年（平成21年） - 南九州コカ・コーラプロダクツを設立。白州ヘルス飲料に委託していた飲料製造業を移管。
2013年（平成25年） - 株式交換によりコカ・コーラウエストの完全子会社となる。
2014年（平成26年） - コカ・コーラウエストに吸収合併。

工場

2004年から2010年までは関連会社「白州ヘルス飲料」が運営していました。2010年に「南九州コカ・コーラプロダクツ」を設立し移管。コカ・コーラウエストへの統合後は「コカ・コーラウエストプロダクツ」に吸収合併されました。

熊本工場（無表記→KU→MKU→WKU→WU→Q）: 熊本県熊本市に位置。2009年（平成21年）現在は2つのPET製品製造ラインを持つPET専用工場として稼働。1987年（昭和62年）に旧本社工場の裏に建設された工場です。過去にはガラスびん製品や、コーヒー及び茶飲料の缶製品も生産していました。
えびの工場（HEB→WEB→WE→E）: 宮崎県えびの市に位置。缶ライン（炭酸・非炭酸、レトルト）、小型PETライン（無菌充填）、2012年に新設されたアセプティックマルチPETラインの計3つの製造ラインを持つ。廃止した大分・宮崎両工場を引き継ぐ新たな生産拠点として設けられ、製造能力の高さに加え、工場見学者受け入れを大きく考慮した設計となっています。

かつて存在した工場

鹿児島工場（K）: びん製品（リターナブル及びワンウェイ）の製造を行っていた。飲料工場としての機能は1991年（平成3年）に停止したが、PETボトル成型工場として新たに操業を開始しコスト削減に大きく貢献しました。
白州ヘルス飲料宮崎工場（M→MM→MMI）: （宮崎県宮崎郡清武町、現・宮崎県宮崎市清武町）1975年（昭和50年）に工場棟を増築し、びん製品とともに缶製品の生産拠点となりました。1982年（昭和57年）にジョージア生産ラインを整備、このラインは1985年（昭和60年）に当時世界最高レベルの生産スピードを誇る缶コーヒーラインに改造されました。1990年代半ばにびん製品の製造を大分工場に集約し、晩年はコーヒー及び茶飲料の缶製品を生産していました。跡地には商業施設「クロスモール清武」が開業しています。
白州ヘルス飲料大分工場（O→MOH）: （大分県大分市）晩年はびん製品、炭酸飲料等の缶製品を生産していました。当工場の廃止に伴い、各種レギュラーサイズやリアルゴールド等のびん製品はコカ･コーラウエスト基山工場からの調達に変更となりました。跡地には大分市役所大南市民センターが開所しています。

関連会社

白州ヘルス飲料 - 白州工場および宮崎・大分・えびの工場を運営。
南九州コカ・コーラプロダクツ
南九州ビバレッジサービス
コーナン・コーヒー
興南カスタマーサービス
南九州アイディーシー

関連項目

薩摩酒造: 焼酎「さつま白波」で知られる。大株主に名を連ね、南九州コカ・コーラの鹿児島県における事業展開を可能にしたほか、鹿児島工場の運営の一部も受託していた。現在の会長もこの会社の創業家一族出身。
本坊酒造
本坊商店
田苑酒造
熊本ワイン
高畠ワイン
高畠ワイナリー
興南物産 (熊本県)
興南物産 (東京都) - 上記会社より分社。
サナス
さわやか保険プランニング
鹿児島放送
鹿児島讀賣テレビ
大分トリニータ - ユニフォームスポンサー（パンツ）。
ロアッソ熊本 - 同上。

脚注

外部リンク

南九州コカ・コーラボトリング - ウェイバックマシン（2013年12月22日アーカイブ分）

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