南大東島地方気象台

南大東島地方気象台について

南大東島地方気象台は、沖縄県島尻郡南大東村に所在する地方気象台です。大東諸島（北大東島、南大東島など）を管轄しており、沖縄気象台の管轄下にあります。この気象台は、気象観測、予報業務、地震・津波業務、防災・広報業務など、多岐にわたる業務を担っています。

主な業務内容

1. 気象観測業務:
地上気象観測: 気温、湿度、風向、風速、気圧、降水量などの基本的な気象要素を観測します。
地域気象観測（アメダス）: 自動気象観測システムを用いて、広範囲の気象データを収集します。
生物季節観測: 日本各地の気象台で行われている一般的な観測に加え、大東諸島特有の生物（ヒカンザクラ、デイゴ、リュウキュウコスミレ、テッポウユリなど）の開花状況などを観測します。
高層気象観測: ラジオゾンデを用いて、上空の気象状況を観測します。

2. 予報業務:
収集した気象データに基づき、大東諸島及び周辺海域の天気予報を作成し、発表します。

3. 地震・津波業務:
地震観測: 地震計を用いて、地震の発生を監視します。
津波観測: 検潮所（潮位計）を用いて、津波の発生を監視します。
地震や津波に関する情報を速やかに発表します。

4. 防災・広報業務:
気象、地震、津波に関する知識を広めるための広報活動を行います。
防災に関する啓発活動を行います。

南大東島地方気象台の重要な役割

大東諸島周辺海域は、台風や熱帯低気圧が日本列島方面に向かう際の重要な経路にあたります。そのため、南大東島地方気象台は、これらの現象の発生、発達、進路などを監視し、早期に正確な情報を発表することが重要な役割となっています。

沿革

南大東島における気象観測の歴史は古く、1917年に民間製糖会社が観測を開始したのが最初です。その後、以下の変遷を経て現在に至っています。

1917年：民間製糖会社による気象観測開始
1942年2月1日：中央気象台南大東島観測所として創立（文部省所管）
1950年1月1日：琉球政府に移管、南大東島測候所となる（琉球気象局所管）
1951年8月13日：琉球気象庁所管となる
1951年11月12日：琉球気象台所管となる
1965年8月1日：南大東島気象台となる
1972年5月15日：日本復帰に伴い、南大東島地方気象台となる（運輸省所管）

観測所情報

アメダス: 南大東島と北大東島に設置されています。
震度観測: 南大東村池之沢、南大東村在所、北大東島黄金山で観測されています。
地震観測: 南大東島池之沢（南大東島地方気象台）、北大東島で観測されています。
潮位・津波観測（検潮所）: 南大東島で観測されています。

外部リンク

南大東島地方気象台

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