南宮山

南宮山（なんぐうさん）

概要

南宮山は岐阜県にある標高419メートルの独立峰で、山頂は大垣市と垂井町の境界に位置しています。この山は1970年に揖斐関ヶ原養老国定公園に指定されており、その美しい自然景観で知られています。南宮山は「美濃ノ中山」としても知られ、その歴史は古くから「美濃のお山」や「不破山」とも呼ばれています。新古今和歌集にもその名が詠まれており、枕草子にも登場するほどです。山の麓には南宮大社があり、その境内社である高山神社の奥宮には椿姫宮が鎮座しています。

1600年に行われた関ヶ原の戦いでは、西軍の毛利秀元がこの山に陣を構えました。山の地形や歴史的な背景から、多くの人々にとって興味深いスポットとなっています。

登山

南宮山は岐阜県山岳連盟により「続ぎふ百山」の一つとして選定されています。南東の山麓に位置する南宮大社からは、標高404メートルのピークまで続くハイキングコースが整備されていて、訪れる人々にとって親しみやすい登山スポットとなっています。このピークには展望台が設置されており、濃尾平野、美しい山々、御嶽山や中央アルプスなどの眺望を楽しむことができます。

南宮大社を越えた南宮稲荷神社近くには、二つのため池（西蛇溜池と東蛇溜池）があり、ハイキングコースは東コースと西コースに分かれています。そしてこれらは先で合流します。毛利秀元の陣所跡から山頂へと続く道は踏み跡程度ですが、この山頂には二等三角点（点名「牧田村」）が設置されており、標高419.02メートルに達しますが、山頂からの展望は得ることができません。

地理

南宮山は北側に伊吹[[山]]地、南側に養老山地を擁する独立した山です。牧田川がこの山域の南端を流れ、その支流である藤古川の南西には鈴鹿山脈が存在します。さらに、山頂の北1.4キロ[[メートル]]には朝倉山（標高257メートル）、南東3.2キロ[[メートル]]には象牙山（標高129.9メートル）が位置します。

交通・アクセス

南宮山へは様々な交通手段でアクセスできます。山の北側には東海道新幹線、国道21号、東海道本線が通り、南側には名神高速道路や岐阜県道56号などが走っています。また、東海旅客鉄道の垂井駅から南西に3キロ[[メートル]]の地点に位置し、環状自動車道大垣西インターチェンジからは7キロ[[メートル]]程度の距離です。

関ヶ原の戦い

南宮山は歴史的に重要な戦場でもあります。関ヶ原の戦いでは、毛利氏がこの山に陣を構え、戦闘が繰り広げられました。この戦闘では、毛利の先鋒の吉川広家が出撃を反対し、秀元が戦闘に参加できず、戦いの進行に大きな影響を与えました。その際、「宰相殿の空弁当」と呼ばれるエピソードも残されています。この故事は、毛利秀元が戦闘の準備に忙しかったため、うまく攻撃に出られなかったことを指しています。

周辺の名所

南宮山周辺には、毛利秀元陣跡や安国寺恵瓊陣所跡など、いくつかの歴史的な遺構があります。これらの陣跡は注目されており、多くの観光客が訪れるスポットとなっています。特に安国寺恵瓊陣所跡は登山口近くに位置し、遺構を観察することができます。

終わりに

南宮山は、その美しい自然と歴史的な背景から、多くの人々に親しまれる存在です。登山道の整備も進んでおり、歴史を感じながらハイキングを楽しむことができる絶好の場所です。

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