南辻

南辻（みなみつじ）

埼玉県さいたま市岩槻区に位置する大字南辻は、地理的な特徴を持つ地域です。郵便番号は339-0062で、沖積平野に形成されるこの地区は、かつて元荒川の流域にあたっていました。大正時代に行われた河川改修により流路が直線化され、現在では元荒川の右岸側となっています。南辻の境界や調整池は、旧流路の名残であり、地域の特徴を色濃く残しています。

地理的特徴

南辻は、東岩槻駅から近い距離にありますが、元荒川の存在により通行には迂回が必要です。具体的には、慈恩寺橋などを経由する必要があります。また、東大宮岩槻線の城北大橋周辺には南辻の飛地が存在し、周辺の土地では江川土地区画整理事業が進行中です。このプロジェクトにより、多くの区画道路が完成し、今後は新たな住宅地の分譲が始まり、人口増加が見込まれています。この整備によって、大規模な区画整理が一区切りを迎えることになります。

区画整理が実施される地域では、住居表示の実施や地名変更が行われるため、南辻でも今後の住居表示の予定があり、その際に現在の地名が残るかどうかは未定です。

歴史

南辻の歴史は、江戸時代にさかのぼります。もともとは埼玉郡岩槻領に属する辻村の一部であり、上野村に飛地を有していました。地域の統治は、岩槻藩領のもと長きにわたって続き、1628年には検地が実施されるなど、歴史的背景が刻まれてきました。

明治4年の廃藩置県を経て、岩槻県の管轄に入り、その後株式会社の府県統合により埼玉県が統治を開始しました。1879年に南埼玉郡に属することとなり、名の重複を避けるため「南辻村」と改称されました。

1889年、町村制が施行されると、慈恩寺村が成立し、その大字の一つとして南辻が位置づけられました。その後、1954年には岩槻町に合併され、さらに市制が施行されたことで岩槻市の一部となります。そして2005年にさいたま市に統合され、現在の岩槻区の大字として存在しています。

人口と学区

2017年時点での世帯数や人口についての具体的なデータは、地域の発展や施設の発展を反映した重要な情報です。南辻に居住する住民は、市立の小中学校に通う際の学区が定められています。

交通と施設

南辻には鉄道が敷設されていないものの、東武野田線（現東武アーバンパークライン）の東岩槻駅が至近に位置しています。このような交通の便は地域の発展に寄与しており、利便性を高めています。

地域内には、人間総合科学大学岩槻キャンパス、早稲田医療技術専門学校、自治会館、江川第五公園、鎧宮八幡神社などの施設があり、住民にとって重要な役割を果たしています。

これからの南辻は、区画整理の進展や人口増加により、更なる発展が期待される地域であり、その動向に注目が集まっています。

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