南郷家全

南郷 家全

岩手競馬の盛岡競馬場を拠点に活動する騎手。1977年3月22日生まれ、岩手県盛岡市出身。血液型はAB型。現在は櫻田浩樹厩舎に所属している。

トレードマークである勝負服のデザインは、胴と袖が黒地で、胴には赤の縦縞が三本、袖には黄色の輪が一本配されている。

キャリアの軌跡

兄弟子にあたるのは、元騎手の晴山幹也氏である。

南郷騎手が騎手としての第一歩を踏み出したのは1995年10月14日。この日、リュージョージに騎乗して5着となったのがキャリア初のレースとなった。記念すべき初勝利は、その翌日、1995年10月15日の出来事である。キャリア2戦目となるアキツトライとのコンビで、早々にプロとしての初白星を挙げた。

デビュー当初から年間勝利数としては20勝から30勝台で推移するシーズンが多かったが、着実にキャリアを重ねていった。1999年には2歳馬による特別競走「ビギナーズカップ」を制して特別レースでの初勝利を挙げ、この年には中央競馬の舞台も経験している。キャリアを重ね、2000年には地方競馬通算100勝を達成した。

重賞初制覇は2002年の野菊賞。ローマンキングに騎乗しての勝利だった。同年には若駒賞も制し、2歳の重賞戦線で存在感を示した。そして、岩手競馬の暮れを彩るグランプリレース、桐花賞（オープン重賞）もその手中に収めている。2005年、マツリダパレスとのコンビでの快挙は、彼のキャリアにおける大きなハイライトの一つと言えるだろう。

日頃のレースでは堅実な騎乗が光る一方、時に大胆な手腕を発揮し、人気薄の馬を勝利に導くことで競馬ファンを驚かせる一面も持ち合わせている。これにより、「穴男」としても知られる存在となっている。

キャリアの中で所属厩舎の変更も経験している。2016年2月22日付で、それまでの菅原勲厩舎から盛岡競馬場の城地俊光厩舎に移籍。さらに2020年7月22日付で、城地俊光厩舎から現在の櫻田浩樹厩舎へと所属を変更している。

長年のキャリアにおける節目となったのが、2021年8月30日。盛岡競馬場の第10レースでキャッスルシエルに騎乗し1着となり、13193戦目にして地方競馬通算1000勝を達成した。これは、長く第一線で活躍し続けた努力と実績の証と言えるだろう。

主な勝鞍（重賞競走）

彼の主な重賞勝利には以下のレースがある。

2002年 野菊賞（ローマンキング）
2002年 若駒賞（トキノシャトー）
2005年 桐花賞（マツリダパレス）
2007年 ひまわり賞（マツリダワルツ）
2011年 ひまわり賞（アンダースポット）
2012年 栗駒賞（コパノマユチャン）
2013年 かきつばた賞（コスモプランタン）
2013年 ビギナーズカップ（ラブバレット）
2014年 ヴィーナススプリント（マイネヴァイザー）
2015年 すずらん賞（ヴェリイブライト）
* 2015年 桂樹杯（ボストンリョウマ）

これからも岩手競馬の舞台で、ベテランならではの円熟した騎乗を見せてくれることが期待される。

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