南郷武夫

南郷武夫：林業と政治に生涯を捧げた情熱の人

南郷武夫は、1884年（明治17年）に鹿児島県で生まれ、1976年（昭和51年）に91歳で生涯を閉じました。彼は、明治末期から昭和期にかけて、林業家、政治家として、その才能を発揮しました。衆議院議員、鹿児島県日置郡東市来村長、同郡東市来町長を歴任し、地域社会の発展に大きく貢献しました。

生い立ちと学歴

南郷武夫は、鉱山業を営む南郷徳之助の長男として誕生しました。鹿児島県立第一中学校（現鹿児島県立鶴丸高等学校）を卒業後、早稲田大学に進学しますが、中退し、故郷に戻り、父の鉱山業に従事しました。その後、家督を相続し、本格的に政治の世界へと足を踏み入れます。

政治家としての活躍

1931年（昭和6年）に鹿児島県会議員に選出され、3期連続でその職を務めました。1932年（昭和7年）には東市来村長に就任し、当時村に残っていた区制の廃止を断行するなど、村の改革に尽力しました。1937年（昭和12年）には町制を施行し、初代東市来町長に就任。町有林の基礎を築くなど、町政の発展に大きく貢献しました。

国政への挑戦

1937年（昭和12年）の第20回[[衆議院議員総選挙]]では惜しくも落選しましたが、1942年（昭和17年）の第21回総選挙で初当選を果たしました。大政翼賛会鹿児島県支部常務、翼賛政治会政調内務委員、農林兼務委員などを務めました。特に、軍用材の乱伐による山林荒廃を危惧し、森林組合法の制定に尽力。鹿児島県森林組合連合会の結成の中心となり、初代会長に就任しました。戦後は、日本進歩党に所属し、衆議院議員を1期務めましたが、その後、公職追放となりました。

林業家としての功績

公職追放解除後、南郷武夫は再び林業界で活躍します。県森林組合連合会の会長に再任し、1953年（昭和28年）には林業功労者として初の鹿児島県民表彰を受けました。その他、全国[[森林組合連合会]]監事、鹿児島県林業普及協会長、東市来町森林組合長、日置郡愛林会会長など、数々の要職を歴任しました。これらの活動を通じて、日本の林業発展に大きく寄与しました。

南郷武夫の生涯

南郷武夫は、その生涯を通じて、地域社会と林業の発展に尽くしました。政治家としては、地方自治の改革を推進し、国政では森林保護に力を注ぎました。また、林業家としては、森林組合の組織化を主導し、持続可能な林業の発展に貢献しました。彼の情熱と行動力は、多くの人々に感銘を与え、後世に語り継がれるべき偉大な人物と言えるでしょう。

もう一度検索