南風原バイパス

南風原バイパスについて

南風原バイパスは、沖縄県島尻郡南風原町から那覇市に至る、総延長約3kmの国道329号のバイパス道路です。このバイパスは、交通量の多い現道の兼城交差点と上間交差点間の慢性的な渋滞を緩和する目的で計画されました。

整備の経緯

1995年に事業化され、2000年度に都市計画が決定しました。2002年度には用地取得が開始され、翌2003年度には工事に着手しました。最初の供用区間として、南風原町与那覇の一部（約400m）が、沿線の商業施設開店に合わせて2004年に暫定2車線で開通しました。その後、2006年には那覇市新川地内の町道（約200m）を国道に編入し、バイパスの一部として利用を開始しました。

事業中断と再開

2009年に沖縄総合事務局が行った事業再評価の結果、費用便益分析が1.0を下回り、事業継続が困難となりました。これにより、予算執行が一時見合わせとなり、地元自治体や住民から事業継続を求める声が上がりました。

その後、事業計画の見直しが行われ、真地交差点の立体交差計画を平面交差に変更、識名大橋の架け替えを拡幅による活用に変更、那覇空港自動車道南風原北ICの構造を橋梁式から盛土式に見直すことで、約150億円のコスト削減を実現し、事業が再開されました。
2012年の事業再評価では、北丘高架橋の車線幅員を縮小することで、さらに2.3億円のコスト削減が図られました。

現在の状況と今後の展望

2019年3月21日に南風原町宮平から南風原町新川間（約1.2km）が開通し、現在までに総延長2.0km区間が供用されています。しかし、残る那覇市内の約0.8km区間については、開通時期の見通しは未だ公表されていません。

全線開通後は、起点側で接続する与那原バイパスや、終点側で接続する那覇東バイパスと一体となり、地域における重要な幹線道路として機能することが期待されています。

路線データ

起点: 沖縄県島尻郡南風原町与那覇
終点: 沖縄県那覇市上間
延長: 約2.8km
道路規格: 第4種1級
道路標準幅員: 高架部 W=39.5m（側道含む）、一般部 W=31.0m
車線数: 4車線
車線幅員: W=3.5m（一部高架部のみW=3.25m）、側道部 W=5.5m
設計速度: 60km/h

主な歴史

1995年度: 事業化
2004年5月18日: 南風原町与那覇 - 同町宮平間（約0.3km）が暫定2車線で供用開始
2006年3月31日: 南風原町新川地内（約0.2km）の一部を除き暫定2車線で供用開始
2010年10月31日: 南風原町新川 - 那覇市真地間（約0.3km）の一部を除き暫定2車線で供用開始
2019年3月21日: 南風原町宮平 - 南風原町新川間（約1.2km）が暫定2車線で開通

通過自治体

沖縄県
島尻郡南風原町
那覇市

交差する道路（予定）

那覇空港自動車道（国道506号）南風原道路（南風原町与那覇）
南風原北インターチェンジ（名護方面出入口）
沖縄県道240号南風原与那原線（南風原町新川）
沖縄県道241号宜野湾南風原線（同）
沖縄県道222号真地久茂地線（那覇市真地）
沖縄県道82号那覇糸満線（環状2号・那覇市真地 - 上間）

関連情報

九州地方の道路一覧
日本のバイパス道路一覧
* 沖縄総合事務局南部国道事務所

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