印西牧の原駅

印西牧の原駅：千葉ニュータウンの玄関口

印西牧の原駅は、千葉県印西市原一丁目に位置する北総鉄道北総線の駅です。駅番号はHS13で、美しいデザインと周辺環境から「関東の駅百選」にも選定されています。

開発と歴史

かつてこの地は草深と呼ばれていましたが、千葉ニュータウンの開発に伴い、印西牧の原駅として開業しました。当初は2面2線のシンプルな構造でしたが、2000年の印旛日本医大駅延伸時に2面4線に拡張され、現在では印旛車両基地も併設しています。駅舎はアーチ型屋根の左右対称デザインで、秋にはコスモスの花々が周辺を彩ります。

1995年の開業時には、北総線に新型車両9100形(C-Flyer)が導入され、記念乗車券も発売されました。その後、滝野地区の開発開始に伴い1997年に北口が開設され、2007年には駅舎西側に自由通路「牧の原ロードブリッジ」が開通しました。また、バリアフリー化も進み、2009年にはエレベーターが設置、南北駅前広場が完成しました。

当初計画では、当駅と千葉ニュータウン中央駅の中間地点に天王前駅（仮称）の設置も検討されていましたが、開発計画の見直しにより実現しませんでした。

駅構造と利用状況

印西牧の原駅は、島式ホーム2面4線の地上駅です。橋上駅舎を持ち、北口と南口の出入口があります。駅構内にはエレベーター、待合室、そしてコンビニエンスストアも設置されています。

2021年度の1日平均乗降人員は12,412人で、北総線内では上位にランクインし、アクセス特急が通過する駅としては最多の乗降客数を誇ります。これは、駅周辺の商業施設の開発と住宅地の拡大によるものだと考えられます。

駅周辺環境

印西牧の原駅周辺は、千葉ニュータウンの西の原・滝野地区として開発が進められました。特に2000年代以降は、大型商業施設が次々と開業し、発展を遂げています。南口には「ビッグホップガーデンモール印西」、北口には「牧の原モア」などがあり、買い物やエンターテイメント施設が充実しています。

その他にも、多くの商業施設、教育機関、医療機関、行政機関などが集積しており、生活利便性の高い地域となっています。住宅地も拡大しており、今後も更なる発展が期待されます。北口側の千葉ニュータウン21住区（牧の原地区）の開発が進められており、完成すれば約2000世帯の大規模な住宅地となる見込みです。興味深い点として、駅周辺の広大な開削スペースは、かつて成田新幹線（未成線）および北千葉道路用に確保されたものです。現在は、北千葉道路は供用されており、成田新幹線用地の一部には太陽光発電設備が設置されています。

駅が登場する作品

近代的な駅舎と近接する車両基地の利便性から、印西牧の原駅は映画やテレビ番組などのロケーション撮影にも頻繁に使用されています。代表的な作品としては、『電車でGO!3通勤編』のテレビCM、『電車男』、『オトシモノ』などの映画作品や、『天才！志村どうぶつ園』などのテレビ番組があります。他にも、数多くのCMや再現ドラマなどで活用されており、メディアにも多く登場する駅となっています。さらに、ロックバンド「くるり」の楽曲「トレイン・ロック・フェスティバル」にも駅名が取り上げられています。

アクセスと今後の展望

印西牧の原駅は、北総線を利用して千葉ニュータウン中央駅や印旛日本医大駅と接続しています。成田スカイアクセス線とは共用区間ですが、京成電鉄の列車は停車しません。しかし、アクセス特急の車両が夜間滞泊するなど、重要な役割を担っています。

今後も、周辺地域の開発が進むにつれて、印西牧の原駅の重要性はますます高まることが予想されます。利便性と景観の両方を兼ね備えた、魅力的な駅として、更なる発展が期待されています。

もう一度検索