厄神駅

厄神駅：加古川線の歴史と現在をつなぐ駅

兵庫県加古川市上荘町国包にあるJR西日本加古川線の厄神駅は、長い歴史を持つ駅です。1913年、播州鉄道の終着駅として国包駅として開業。その後、路線延伸や社名変更を経て、加古川線の一部となりました。特に、1916年の三木線の開業により、乗換駅としての役割を担い、地域の交通の中心として発展を遂げました。

かつては有人駅として、きっぷの販売や貨物輸送も行われていましたが、時代の流れとともに無人化、貨物輸送の廃止を経て、現在の姿となりました。2008年には三木鉄道の廃止により、乗換機能を失いましたが、近隣の三木市からの代替バスが運行されており、地域住民の利便性を維持しています。

駅舎は1999年に橋上駅舎に改築され、バリアフリー設備も整えられています。相対式2面2線のホームを持つシンプルな構造ですが、かつては三木鉄道のホームを含む2面3線でした。現在も、駅の構内にはJR西日本の車両基地があり、列車の滞泊運用が行われています。

厄神駅は、加古川線の中でも駅間距離が最も長い区間（市場駅間4.1km）に位置しています。そのため、日中の運行本数は1時間に1本程度ですが、朝夕のラッシュ時には本数が増え、地域住民の通勤・通学を支えています。土休日は加古川方面始発の列車も運行され、利用者の利便性を考慮した運行体制がとられています。2016年にはICOCAが利用可能となり、利便性が向上しました。

駅周辺は住宅地が広がり、静かな環境です。駅舎の北西側には商店や会社が点在し、生活に必要な施設が整っています。一方、東側には住宅地が広がり、落ち着いた雰囲気です。駅周辺には、駅名の由来となった宗佐厄神八幡神社をはじめ、国包郵便局、加古川市立八幡小学校、歴史的な宮山遺跡などがあります。また、医療機関として加古川磯病院も近くにあります。

駅北口からは三木鉄道代替バスも運行されており、三木市方面へのアクセスも確保されています。これらのバス路線は、厄神駅を拠点とした地域交通網を形成しており、地域住民の生活を支える重要な役割を担っています。

厄神駅は、長い歴史と地域住民の生活に密着した駅です。無人駅となった現在でも、加古川線の沿線地域において重要な役割を果たし続けています。歴史的背景と現代の利便性を兼ね備えた、加古川線における特徴的な駅のひとつと言えるでしょう。今後の発展にも期待したいところです。

歴史的経緯

1913年（大正2年）4月1日：播州鉄道国包駅（初代）として開業
1916年（大正5年）11月22日：三木線開業に伴い、厄神駅に改称
1943年（昭和18年）6月1日：国有化
1985年（昭和60年）4月1日：三木鉄道へ転換、共同使用駅となる
1987年（昭和62年）4月1日：JR西日本へ移管
1999年（平成11年）3月13日：橋上駅舎完成
2008年（平成20年）4月1日：三木鉄道廃止、JR単独駅となる
2016年（平成28年）3月26日：ICOCA利用開始
2022年（令和4年）4月1日：無人化

駅周辺情報

宗佐厄神八幡神社：駅名の由来となった神社
国包郵便局
加古川市立八幡小学校
宮山遺跡
播磨社会復帰促進センター
加古川磯病院

アクセス

JR加古川線　神野駅、市場駅
* 三木鉄道代替バス：神戸電鉄恵比須駅行など

もう一度検索