原田助

原田 助について

原田助（はらだ たすく、1863年12月20日 - 1940年2月21日）は、日本の組合基督教会の牧師であり、同志社の第7代社長として教育界に多大な影響を与えた人物です。彼はまた、第二次世界大戦下において全権バチカン公使や宮内庁式部職官長を務めた原田健の父でもあります。

生い立ちと学問

原田は肥後国熊本藩士の家に次男として生まれましたが、後に山鹿郡上長野村の原田家に養子に出されました。彼は儒学を修めた後、熊本洋学校にて英語を学び、さらに同志社英学校神学科に編入、そこで新島襄からの聖書講義を受け、大西祝とも親しい関係を築きました。1881年にはM.L.ゴードン宣教師から洗礼を受け、1884年に同志社を卒業。その後、神戸教会の牧師として按手礼を受けます。

海外留学と教会活動

1887年、原田は渡米し、シカゴ神学校とイェール大学で学びました。帰国後は、基督教新聞や六合雑誌、基督教世界の編集を手掛けつつ、複数の教会で牧師を歴任しました。1907年には同志社の第7代社長となり、続く数年間で欧米各地を訪問、1910年にはエディンバラ宣教会議に出席し、エディンバラ大学とアマースト大学から名誉学位を授与されました。原田の努力によって、同志社の名声は国際的に広まり、1912年には同志社大学および同志社女学校専門学部の設立が認可されました。

学校運営の課題

しかし原田は、講演や伝道活動のために学校を空けることが多く、そのために校務が疎かになっているとの批判が寄せられました。対立が生じ、原田派と反原田派の対立が激化、その結果、多くの理事や学部主任が辞職し、最終的には1919年に同志社総長を辞任することになりました。

ハワイ大学での功績

1920年、原田はハワイ大学に招聘され、1922年には東洋学部を創設し、ハワイ大学における日本学の基礎を築くこととなります。1932年にはハワイ大学の名誉教授に任命され、教育者としての影響力を発揮しました。

死去と影響

1940年、原田は京都市で亡くなりました。彼の遺した足跡は日本の教育界に多大な影響を与えただけでなく、キリスト教界全般における発展にも寄与しました。

著作と栄典

原田の著作としては『信仰と理想』（警醒社、1909年）があり、教育者としての思索が記されています。彼は1915年に勲五等瑞宝章を授与され、その功績が評価されました。

彼の人生は、教育、宗教、文化の分野において継承され続け、後の世代に多くの影響を与えています。

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