原研吉

原研吉（はら けんきち）

原研吉は、1907年3月24日に山形県鶴岡市で生まれた日本の映画監督です。本名は菅原謙吉といいます。慶應義塾大学仏文科を卒業後、松竹大船撮影所に入社し、映画界でのキャリアをスタートさせました。

生涯

原研吉は、助監督として映画制作の現場を経験した後、監督として数多くの作品を手がけました。彼のフィルモグラフィーには、戦前から戦後にかけての様々な時代を背景にした作品が並びます。初期には小津安二郎監督作品の助監督を務め、その影響を受けつつも、独自の演出スタイルを確立しました。

1962年8月10日、食道癌のため神奈川県藤沢市鵠沼で55歳で亡くなりました。彼の死は、日本の映画界にとって大きな損失となりました。

フィルモグラフィー

原研吉の監督作品は多岐にわたり、以下のような作品があります。

初期の作品（助監督時代）
東京の合唱（1931年） - 助監督
青春の夢いまいづこ（1932年） - 監督補助
非常線の女（1933年） - 監督補助
浮草物語（1934年） - 監督補助
一人息子（1936年） - 監督助手
淑女は何を忘れたか（1937年） - 編集

監督としての主な作品
さらば戦線へ（1937年）
愛国抒情詩 軍国子守歌（1937年）
母ぞよく知る（1938年）
或る女の道（1938年）
ある淑女の告白 花ある氷河（1938年）
美枝子の兄（1938年）
若い人の立場（1939年）
父よあなたは強かった（1939年）
あこがれ（1939年）
母を讃へる歌（1939年）
黒潮（1939年）
波濤（1939年）
新女性聯盟（1940年）
四季の夢（1940年）
女性の覚悟 第一部 純情の花（1940年）
女性の覚悟 第二部 犠牲の歌（1940年）
薔薇命あらば（1940年）
幸福な家族（1940年）
碑（1941年）
三人姉妹（1942年）
日本の母（1942年）
戦ひの街（1943年）
をぢさん（1943年） - 渋谷実と共同監督
おばあさん（1944年）
水兵さん（1944年）
ことぶき座（1945年）
金ちゃんのマラソン選手（1946年）
仮面の街（1947年）
リラの花忘れじ（1947年）
愛情十字路（1948年）
弥次喜多凸凹道中（1948年）
たそがれ密会（1948年）
麗人草（1949年）
悲恋模様 前篇東京篇（1949年）
悲恋模様 後篇大阪篇（1949年）
宵待草恋日記（1950年）
危険な年齢（1950年）
童貞（1950年）
悲恋華（1950年）
左近捕物帖 鮮血の手型（1950年）
女の水鏡（1951年）
美しい暦（1951年）
若い季節（1951年）
わが恋は花の如く（1951年）
紅扇（1952年）
華かな夜景（1952年）
緑の風（1952年）
彼を殺すな（1952年）
うず潮（1952年）
その妹（1953年）
處女雪（1953年）
春の若草（1954年）
黒い罌粟（1954年）
えくぼ人生（1954年）
路傍の石（1955年）
燃ゆる限り（1955年）
人妻椿（1956年）
花ふたたび（1956年）
青い花の流れ（1957年）
幸福な家族（1959年）
ふるさとの風（1959年）
痛快なる花婿（1960年）

特徴

原研吉の作品は、戦前・戦中・戦後の日本社会を背景にしたものが多く、当時の社会情勢や人々の生活を描いた作品が多いのが特徴です。また、女性を主人公にした作品も多く、女性の視点から社会や人間関係を描くことに長けていました。

外部リンク

原研吉 - allcinema
原研吉 - KINENOTE
原研吉 - 日本[[映画データベース]]
Kenkichi Hara - IMDb（英語）

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