参宮有料道路

参宮有料道路の歴史と現在

参宮有料道路（さんぐうゆうりょうどうろ）は、三重県の松阪市と伊勢市を結んでいた歴史的な道路で、かつては通行料金が必要な一般有料道路として運営されていました。この道路は現在、無料化され、三重県道37号鳥羽松阪線として一般的に利用されています。参宮道路とも呼ばれ、多くの交通が行き交っています。

沿革の背景

参宮有料道路の開設は、1953年（昭和28年）にさかのぼります。この年、伊勢神宮で第59回の神宮式年遷宮を行うための準備が進む中、伊勢電気鉄道本線の廃線跡を利用した道路の建設が始まりました。1953年12月1日には、松阪市早馬瀬町から伊勢市川端町までの10.6kmが開通し、当初の料金は小型自動車が130円、トラックが180円、オートバイが60円、自転車が40円でした。

開通状態では、料金徴収は松阪市の漕代料金所と、伊勢市の湯田料金所の2箇所で行われていました。この料金徴収は、旧道路整備特別措置法に基づいて実施されていましたが、1956年7月1日にはこの徴収規則が廃止されました。

年表による主要な出来事

• - 1953年12月1日：参宮有料道路が開通。料金所は2箇所設置され、利用者から通行料金が徴収される。
• - 1954年12月2日：この道路が一級国道23号線に指定され、従来の旧伊勢街道と並行して利用されることとなる。
• - 1956年4月16日：日本道路公団へ移管され、料金徴収の形態が変わる。
• - 1959年1月25日：旧伊勢街道が県道化し、単独の国道23号線として機能するようになる。
• - 1963年4月：経営合理化策の一環として湯田料金所が一時休止され、料金逃れが頻発する。
• - 1965年1月11日：地元住民の要望を受け、湯田料金所が再開され、学生の通学路の安全が確保される。
• - 1967年3月11日：道路が無料化され、建設省に移管される。
• - 1977年6月1日：南勢バイパスの完成に伴い県道化、三重県道104号松阪伊勢線となる。
• - 1982年12月3日：最終的に三重県道37号鳥羽松阪線として現在の名称になります。

参宮有料道路の意義

この道路は、地域の交通網において重要な役割を果たしており、松阪市と伊勢市をつなぐ通行路として多くの人々に利用されています。また、観光地としても知られる伊勢神宮へのアクセスが良好であることから、訪れる人々にとっても重要なシームとなっています。特に、伊勢神宮の祭事や特別なイベントの際には多くの穴場的な道としても知られてきました。

これらの歴史的な背景を持つ参宮有料道路は、今でも多くの人々に利用されており、地域の文化や交通の一部として息づいています。近年では、料金の徴収がないことで、より利用しやすくなり、交通の円滑な流れが実現しています。この道を通じて、歴史と現代が交差する価値を再認識できるでしょう。

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