古くさい恋の唄ばかり

アルバム『古くさい恋の唄ばかり』の概要

さだまさしのソロ22枚目となるオリジナル・アルバム『古くさい恋の唄ばかり』は、1996年10月25日にリリースされました。このアルバムは、恋愛をテーマにした多様なトラックが収められており、リスナーに高い感情的影響を与える作品となっています。さだまさしの独特な歌詞とメロディーは、多くの人との共鳴を生み出します。

収録曲の紹介

絵画館

この曲は、遠い青春の思い出に触れ、歌詞には神宮外苑の聖徳記念絵画館が登場します。さだ自身が通っていた國學院高等学校の近くにある場所で、歌詞中には「スワローズのユニフォーム」との描写があり、神宮球場を連想させます。

月の光

唐詩の大家、李白の『静夜思』にインスパイアされたこの曲は、月の光を見つめる情景を美しく表現しています。歌詞にはベートーヴェンの『月光』の言及もあり、音楽への深い理解が感じられます。

短篇小説

このトラックは、桂木文への提供曲のセルフ・カヴァーであり、テレビドラマ「ムー一族」の挿入歌としても知られています。

Wonderful Love

JAグループの「耕せニッポン」キャンペーン・イメージソングとして制作されたこの曲は、シングルとしても発表されました。

愛について

『家なき子レミ』のオープニングテーマとして知られるこの曲は、多くの人に愛されています。

オールド・ファッションド・ラヴ・ソング

この曲は、タイトルが「古くさい恋の唄」に由来した、懐かしい恋の歌です。別れた女性に対する思いを男性の視点から描き、深い感情があふれます。

甘い手紙

別れに対する未練を表現したこの恋歌は、一途な女性の視点から語られ、「絵画館」とのカップリング曲です。

あの人に似ている

中島みゆきとの共作によるデュエット曲のセルフ・カヴァーです。さだは男性側の歌詞を歌い上げ、聴く人に感動を与えます。この楽曲は後に、中島みゆきのアルバムにも収録されました。

金糸雀、それから…

由紀さおりに提供した曲のセルフ・カヴァーで、詩の一部が改作されています。

帰郷

この曲は、1997年の国民文化祭のイメージソングでもあり、ルーツの再確認と生きる力の重要性を強調しています。

君を信じて

自信のない恋人を一途に励ます応援歌で、サダの深い愛情が表現されています。

制作背景と作詩・作曲

ほとんどの曲はさだまさしが作詩・作曲を担当していますが、いくつかの楽曲は他のアーティストとのコラボレーションや、クラシックの影響を受けています。特に「月の光」と「愛について」は、作曲において他の音楽家のアプローチも受け入れています。

参加ミュージシャン

アルバムには、ギターやピアノを担当する多くの才能あるミュージシャンが参加しており、豊かな音楽性を支えています。石川鷹彦や安田裕美らがその名を連ね、さまざまな楽器の協力を得ることで、作品がいっそう生き生きとしています。

このように、『古くさい恋の唄ばかり』は、さだまさしの音楽的な幅広さと深みを感じさせる素晴らしい作品です。聴く人にとって、恋の思い出を振り返らせる特別なアルバムとなることでしょう。

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