古高俊太郎

古高 俊太郎の生涯と功績

古高俊太郎（ふるたか しゅんたろう）は、文政12年（1829年）4月6日、近江国栗太郡古高村（現在の滋賀県守山市）に誕生しました。彼は江戸時代末期の攘夷派の志士であり、その名は正順（まさより）としても知られています。父・古高周蔵は大津代官所の手代、その母は公家の広橋家の家来の子、松本すみです。

古高は父が大津代官所を辞職し、京都に移住した際に共に行動しました。以降、父が仕官した山科毘沙門堂においても、古高は彼の後を追って仕えるようになりました。尊皇攘夷を提唱する梅田雲浜の弟子となり、攘夷運動に積極的に関わることとなります。

文久2年（1862年）、古高は河原町四条上るの枡屋で商いを始め、「枡屋喜右衛門」と名乗りました。彼は早くから宮部鼎蔵や長州藩士たちとの接触を持ち、さらには有栖川宮ともつながりを持っていました。その結果、情報活動や武器の調達を行い、藩を超えた連携を築く大元締として機能しました。

しかし、元治元年（1864年）6月5日、彼は新選組に捕らえられ、その後、過酷な拷問を受けました。押収された武器や弾薬と共に、彼のもとには多くの反政府勢力との書簡が見つかり、自白を強いられました。拷問の内容は非常に残酷で、古高は逆さ吊りにされるなどして、自身の名前以外にも長州勢の計画を告白させられました。

彼の自白では、八月十八日の政変後に京を追われた長州人による御所放火計画が記されており、佐幕派の公卿や大名に対する襲撃も含まれていました。これが数日後に発生する池田屋事件の背景ともなり、政府はその計画を未然に防ぐべく動きました。

一方、古高の自白内容に対する証拠は薄く、彼の供述が捏造または誇張されたものであるという見解も存在します。彼に関する日記には彼が拷問で話した内容が記載されておらず、実際には本名のみを告白したとも言われています。

その後、彼は六角獄舎に収容されましたが、禁門の変が起こる際に火災が発生し、混乱の中で他の囚人らと共に処刑されてしまいます。享年は36歳でした。

彼の死後、明治24年（1891年）には正五位が追贈されました。古高俊太郎の生涯は、幕末の激動期における志士たちの運動の一端を示すものといえるでしょう。今もなお、多くの歴史書で取り上げられる彼の業績は、当時の日本の政治的背景を理解する上で重要な資料となっています。

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