台北双星

台北双星（Taipei Twins）

台北双星は、台湾の台北市で建設が進められている高層ビル群で、360メートルと280メートルの高さを誇るツインビルとなります。プロジェクトは台北市政府捷運工程局（DORTS）が主導し、台北駅近くの特定専用区での建設が予定されています。今回のプロジェクトには約700億台湾元が投資され、敷地面積も広大である15万8000坪を確保しています。ビルはC1棟が55階建て、D1棟は74階建てとして計画されています。地下には台湾桃園国際空港と台北市内を結ぶ捷運（桃園機場捷運）のターミナルが設けられ、利便性が高い設計がされています。

プロジェクトの進行

このプロジェクトの地下部分は2008年に工事が始まり、2017年3月には台北車站駅として開業を迎えました。しかし、高層部分の建設は数度の入札では思うように進まず、長らく進捗が停滞していました。2007年からの入札でも不調が続き、2012年にはマレーシア企業が主導するコンソーシアム「太極双星」が優先交渉権を得たものの、保証金の支払いが間に合わず、交渉権を失うという事態に直面しました。

その後、贈収賄の疑惑が浮上し、台北市議会のメンバーが逮捕されるという衝撃の展開がありました。2014年には当時の市長が「これ以上遅延は許されない」との決意を示し、さらにプロジェクトの直接進行を宣言しました。2015年には工事着手を目指したものの、再度進捗は見られませんでした。

2017年には台北捷運公司が新公司を設立し、高層部分の入札に参加を表明しましたが、他の候補者により辞退する結果となりました。2018年末に再度行われた入札では、香港系企業とマレーシア系企業の連合が優先交渉権を取得しましたが、中央政府からの懸念により却下されました。次点だった台湾系の連合が選ばれ、2026年完成、2027年開業を目指すことが決まりました。

現在の状況

2022年6月には、建設工事を手掛ける施工業者として熊谷組の現地法人が選ばれ、その後11月には正式に工事に着手しました。2023年現在、工事は着実に進んでおり、台湾の都市景観に新たなシンボルが加わることが待たれています。完成後は、多くの人々に利用されることでしょう。

このように、台北双星は長い道のりを経て、台北市の新たなシンボルとしての地位を確立しようとしています。交通の要所としての役割も果たしながら、台北の発展に寄与することが期待されています。

もう一度検索