台北捷運南北線

南北線（なんぼくせん）

南北線は、台湾の台北市中山区から内湖区、松山区、信義区を経て、新北市中和区・永和区を結ぶ計画があった台北捷運（台北メトロ）の未成線です。この路線の長さは17.1公里であり、環状線と直通運転を行う計画も存在しました。しかし、具体的な着工には至らず、2017年に別の路線計画に統合されることとなりました。

歴史的背景

南北線の計画は、2007年4月に台北市政府が新たに策定に取り掛かりました。最初の環境アセスメント計画が提出されたのは2008年1月7日で、2度目のアセスメントが行われたのは2012年12月から2013年1月にかけてで、これは路線の実現に向けて重要なステップでした。

2014年11月には、実現可能性調査が承認され、今後の進捗が期待されました。しかし、2016年に台北市長の柯文哲氏が発表した「内湖2.0構想」によって状況が一変します。この構想は、内湖区の通勤流入人口の増加に対応するためのもので、特に文湖線の増便や、定期券の時差通勤割引の導入が提案されました。だが、記念すべき内湖区において、その輸送量の限界が識別され、その後は「内湖信義LRT」と呼ばれる新たな交通システムの構想が打ち出されることになりました。

このLRTは、従来の松山駅と象山駅、市政府駅、台北101を結ぶHSST規格の軌道線の修正案ともいえるもので、通勤ラッシュの緩和を図る狙いがありました。しかし、南北線に関する計画は環境アセスメントの段階で足踏みし、開業後の車両基地用地の確保も難航していました。

結果的に、2017年3月に台北市政府捷運工程局の計画路線リストから南北線は削除されました。その後、剣南路駅から松山駅への新しい捷運路線が計画され、この新ルートは、「信義LRT」に似た形で東側南北方向の軌道運輸系統として再スタートすることとなりました。

駅一覧

計画された南北線にはいくつかの駅が含まれる予定でしたが、現在は進行中または計画中の駅は灰色の背景で示されています。それぞれの駅の具体的な名称や位置は当初の計画に依存していましたが、最終的な路線が決定されるまでには多くの変更や調整が予想されます。

結論

南北線は台北市と新北市を結ぶ重要な交通の要所として期待されていましたが、計画は様々な障害によって実現することができず、他の路線へと統合されました。都市の交通網の発展には、今後もフレキシブルな対応が求められるでしょう。

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