台北捷運371型電車

台北捷運371型電車について

台北捷運371型電車（C371型電車）は、2006年から台北の都市圏にて運行されている通勤型の電車です。これは、台湾国内で初めて本格的に生産された電車の一形式であり、快適な通勤を提供するために設計されています。また、この電車は文湖線を除くほぼ全ての路線で活用されています。

概要

371型電車は、台北捷運の通勤型電車の中では4世代目にあたります。日本の川崎重工業製であり、301型に次ぐ形態となっており、運行している路線には松山新店線、中和新蘆線、新北投支線（3両編成）、小碧潭支線（3両編成）が含まれています。これにより、台北の交通渋滞の緩和や通勤の効率化に寄与しています。

沿革

371型電車は、2003年に行われた複数路線に向けた車両入札で一括発注がされ、その後も追加調達が行われました。2007年までには、台北捷運公司により24編成144両が製造され、小碧潭線や新北投線には3連版も導入されました。さらに、南港線延伸用の編成や、2010年代には蘆洲線用の編成が追加されました。

371型電車の形式名は、台北市政府の機電工程入札番号に由来し、番号体系は2桁目により増加する仕組みとなっています。製造技術の向上を目的として、一部はセミノックダウン方式で、また25編成150両は完全ノックダウン方式で生産されています。さらに、2005年には川崎重工業の兵庫工場で落成式が行われ、翌年以降の運用が始まりました。

仕様

この電車は301型と外観が似ているものの、主要機器や車内設備に改良が施されています。電装品として三菱電機製のIGBT VVVFインバーター制御が採用され、ボルスタレスの空気ばね台車とLED式尾灯が特徴です。また、車内の座席設計には台湾企業の佳豊機械設計工業によるセミクロスシートが用いられ、先頭車両にはオールロングシートが採用されています。

客室内の天井高は中間車2,060mm、両端車両が2,000mmとゆとりのある造りになっており、運転台のTCMS（運転情報管理システム）の記憶容量も大きく向上しました。これに加え、2017年からは無料Wi-Fiサービスも導入され、さらに快適な移動空間が提供されています。

編成と運用

371型電車は3連ユニットを基本に、2ユニットを連結して4M2Tの6両編成を組んで運用されています。各号車の表記は便宜的に設定されており、奇数および偶数によって区別されています。配属先としては北投機廠、新店機廠、中和機廠、蘆洲機廠などがあり、ここにそれぞれの路線に対応した編成が配置されています。

特に新北投支線用の399編成には、北投温泉をテーマにした特別なラッピングが施されており、観光客にも配慮したデザインとなっています。

このように、台北捷運371型電車は地域の通勤を支える重要な役割を果たしており、常に進化を続ける技術とサービスで、快適な運行を提供し続けています。

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