台湾桃園国際空港

台湾桃園国際空港の概要

台湾桃園国際空港（TPE）は、桃園市大園区に位置する中華民国最大の国際空港で、台北市の西約40kmのところにあります。正式には1979年2月26日に開港され、松山空港から国際線業務が移転されました。その結果、松山空港は主に国内線に特化し、桃園国際空港が国際線を主体に運航するようになりました。

現在、台湾を拠点とする主要な航空会社として、チャイナエアライン、エバー航空、スターラックス航空、タイガーエア台湾が利用しています。2000年にはターミナル2が開業し、2017年に桃園機場捷運（MRT）が開通したことで、台北市中心部とのアクセスが格段に向上しました。さらに、2026年の完成を目指してターミナル3の建設が進められています。

貨物運輸の拠点

桃園国際空港は、電子機器などの台湾の地場産業の輸出拠点としても重要な役割を果たしています。国際貨物取扱量は、香港国際空港や上海浦東国際空港、仁川国際空港と並ぶアジアの主要なハブ空港として高く評価されています。

優れた顧客サービス

台湾桃園国際空港は、過去には国際空港評価でも順位を落としたことがありましたが、その後の改善により多くの評価を受けています。2015年には国際空港評議会（ACI）の「ASQ」において、旅客数規模別部門で世界2位の評価を獲得しました。また、スカイトラックスによる顧客サービス評価でも、連続してアジア部門の最優秀空港に選ばれています。2018年には世界の空港ランキングでも第15位にランクインしました。

利用者数と発着回数

2017年には、年間の航空旅客数が4487万8703人に達し、前年同期比で6.11%と成長を記録しました。貨物取扱量も前年比で8.22%増加し、226万9585トンとなっています。また、2017年の航空機発着回数は24万6104回で、うち桃園－香港線が最も多く、2万9494便の運航がありました。

名前の由来と歴史

桃園国際空港の名前は、空港が桃園市に位置していることに由来します。当初は「桃園國際機場」として計画されていましたが、開港前に初代総統蔣介石を記念する形で「中正國際機場」に改称されました。その後、2006年に現在の「台湾桃園国際空港」に名称変更されています。歴史的には、1998年のチャイナエアライン676便の墜落事故や、2000年のシンガポール航空006便の離陸失敗などの重大な事故も経験しました。

アクセスとサービス

桃園国際空港へのアクセスは多岐にわたります。台北中心部との連絡はリムジンバスやタクシーが利用され、MRTの運行も開始されました。空港内には銀行や両替所、観光サービスセンターなどの便利な施設が整っており、宿泊施設も完備されています。また、乗り継ぎ時間が7時間以上ある乗客向けの無料観光ツアーが提供されています。

今後の展望

現在、ターミナル3の建設が進行中であり、2026年ごろの完成が見込まれています。この拡張により、更なる利便性の向上と旅客数の増加が期待されています。桃園国際空港は、今後も国際的な航空の拠点として発展し続けることでしょう。

もう一度検索