吉備高原学園高等学校

吉備高原学園高等学校

吉備高原学園高等学校は、岡山県加賀郡吉備中央町上野に位置する全寮制の私立高等学校です。不登校問題への対応を契機に設立された、ユニークな背景を持つ学校として知られています。

概要

設立のきっかけは、当時の岡山県知事であった長野士郎氏が、不登校問題の深刻さに直面したことでした。長野氏は自ら加計学園グループに協力を要請し、県と民間が協力して運営する公設民営方式の学校として、吉備高原学園高等学校が誕生しました。運営は加計学園グループに属する学校法人吉備高原学園が行い、岡山県（岡山県教育委員会）も出資と運営に関わっています。そのため、同学園の理事長は、長野氏以降、歴代の岡山県知事が務めることになっています。

長野氏が設立を決意する直接的なきっかけとなったのは、知人の子の不登校問題への協力依頼でした。岡山県立高等学校での不登校問題に関して、地元の各私立高等学校へ受け入れを依頼した際、山陽女子高等学校の上代先生から厳しい言葉を受けました。この言葉を受け、長野氏は自身の依頼が、公立高校の責任を私立学校に押し付けているに過ぎないことに気づき、その是正を目指す手段として吉備高原学園の設立に至ったと語っています。

教育方針

吉備高原学園高等学校では、全寮制での共同生活を通じて、生徒たちの心身を鍛え、礼節を重んじ、自立と協調の精神、規範意識、そして学習意欲を育むことを目指しています。全人教育を教育方針として掲げ、「人間を創る」ことを重視しています。全寮制を採用したのは、長野氏自身が旧制第六高等学校の出身であり、全人教育を行う上で旧制高等学校の全寮制が理想的であると考えたためです。

特色

岡山県が施設・設備を整備し、県と民間企業などで構成される学校法人が運営する公私協力方式
男女共学の全寮制普通科高等学校

学科

普通科では、2年生から以下のコースを選択できます。

健康スポーツコース
インターナショナルコース
情報システムコース
クラフトデザインコース
陶芸デザインコース
緑化システムコース
生活デザインコース
福祉ボランティアコース
キャリアデザインコース
マンガアニメーションコース

沿革

1975年（昭和50年）：岡山県が「吉備高原都市建設基本構想」を発表し、全寮制高校の建設を計画。
1991年（平成3年）：御津郡加茂川町に吉備高原学園高等学校が開校。
2004年（平成16年）：加茂川町と上房郡賀陽町の合併により、学校所在地の地名が加賀郡吉備中央町上野2400番地となる。

学校関係者

理事長

伊原木隆太（岡山県知事） - 第3代理事長（2012年11月〜）

学園長

加計役

歴代理事長

初代：長野士郎（元岡山県知事）
第2代：石井正弘（元岡山県知事）

アクセス

路線バス：JR岡山駅前（中鉄バス）吉備高原都市行き、JR伯備線備中高梁駅（備北バス）吉備高原都市行、「上野口」下車、徒歩5分
* 自動車：岡山自動車道 賀陽インターチェンジから約10分、山陽自動車道 岡山インターチェンジから吉備新線（岡山県道72号岡山賀陽線）で約30分、岡山空港から吉備新線で約20分

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