吉田茂承

吉田茂承 - 日本のアニメーション界を彩った伝説のアニメーター

概要

吉田茂承（よしだ しげつぐ、1931年10月25日生まれ）は、日本を代表するアニメーター、アニメーション演出家、画家です。山口県下関市出身の彼は、芸術に対する情熱を持ち続け、アニメ業界で数多くの作品に携わりました。彼は「吉田しげつぐ」という名前でも知られています。

学歴と初期の経歴

吉田は工業高等学校を卒業した後、山口県庁に勤務しましたが、東京へと上京し、アニメの道を選ぶことになります。1959年には東映動画（現在の東映アニメーション）に入社し、ここから彼のアニメーションキャリアが本格的に始まります。

東映動画での活動

東映動画に入社後、吉田は多くの名作に関わります。彼は『レインボー戦隊ロビン』や『魔法使いサリー』などで原画や動画を担当し、その才能を発揮しました。1970年代には日本のアニメーション業界の重要な一翼を担っていました。

Aプロダクションと東京ムービーでの活躍

1969年に東映動画を退社した後、Aプロダクション（現在のシンエイ動画）に移籍します。このプロダクションで、彼は東京ムービーの作品において演出家として活躍しました。特に1980年代には、“TMS少女アニメ路線3部作”のチーフディレクターを務めるなど、多忙な日々を送りました。彼の代表作には、『おはよう!スパンク』『とんでモン・ペ』『レディジョージィ』などがあります。これらの作品は、当時の少女向けアニメの中でも特に人気を博しました。

フリーランスとしてのキャリア

Aプロを退職後は、フリーの演出家として活動を続け、東京ムービー新社にも一時期籍を置きました。吉田は、アニメーションの演出やコンテにおいて、常に革新を追求し続け、様々な作品にその才能を注ぎ込みました。

主な作品

吉田は多くのアニメ作品に参加し、その多岐にわたるスキルを活かしました。以下は、彼が関与した主な作品のリストです：

• - 東映動画時代

- 『アラビアンナイト シンドバッドの冒険』（動画）
- 『魔法使いサリー』（動画）
- 『太陽の王子 ホルスの大冒険』（動画）

• - 東京ムービー時代

- 『巨人の星』（演出・コンテ）
- 『アタックNo.1』（演出・作画監督）
- 『ルパン三世』（演出助手）

• - フリーランス時代

- 『おはよう!スパンク』（チーフディレクター）
- 『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』（監督）
- 『ピーターパンの冒険』（コンテ）

現在ではアニメ業界から退いた吉田は、水彩画家として新たなキャリアを築いており、芸術に対する情熱をますます深めています。また、趣味として登山を楽しんでいるとのことです。

まとめ

吉田茂承の業績は、日本のアニメーションの歴史において欠かせないものであり、彼が手掛けた作品は多くのファンに愛され続けています。その独自のスタイルや表現力は、今もなお多くの後進のアニメーターたちの指針となっていることは間違いありません。

もう一度検索