とんでモン・ペ

とんでモン・ペ：夢といたずらと友情の物語

1982年6月5日から1983年4月2日まで、朝日放送制作、テレビ朝日系列で放送された『とんでモン・ペ』。東京ムービー新社による、心温まる少女向けアニメーション作品です。デザイナーを目指す少女モンペと、超能力を持つ赤ちゃんぺーちゃんの、予測不能な日常を描いた、全42話の物語は、多くの視聴者の心を掴みました。

夢を抱いて上京した少女と、超能力の赤ちゃん

主人公の花村モンペは、デザイナーになる夢を叶えるため、故郷の鹿児島から東京へやってきます。彼女は人気デザイナーである加納麻紀さんの家で家政婦として働くことになります。加納家には、もう一人の主人公であるぺーちゃんという赤ちゃんがいます。ぺーちゃんは、驚くべき超能力の持ち主で、動物たちと会話したり、様々な超常現象を引き起こしたりします。モンペは、ぺーちゃんのいたずらに振り回されながらも、持ち前の明るさと優しさで、日々を乗り越えていきます。

個性豊かなキャラクターたちが織りなす、笑いと感動の物語

モンペとぺーちゃん以外にも、魅力的なキャラクターたちが物語を彩ります。加納家には、ぺーちゃんの超能力で命が吹き込まれたぬいぐるみ、ナンダ郎とチリチリという犬がいます。ナンダ郎は知りたがり屋で、チリチリは恥ずかしがり屋という対照的な性格です。また、加納家の隣に住む鎌田夫人は、モンペたちの騒動に巻き込まれるイヤミな人物ですが、実はカツラをかぶっているという秘密を持っています。鎌田夫人が飼っている黒猫センタロウは、野良猫のボスでもあり、モンペたちとよく対立します。さらに、モンペの親友であるヨウコは、パーラーの店長として、モンペの相談相手となり、物語に温かさを与えます。加納麻紀と加納孝は、ぺーちゃんの両親で、ぺーちゃんの超能力については全く知りません。

スタッフとキャスト

この作品は、多くの才能あるスタッフによって制作されました。プロデューサーには鍋島進二氏（朝日放送）、荻野宏氏（旭通信社）、加藤俊三氏（東京ムービー）が名を連ねています。原作はたいら文平氏といまいかおる氏、キャラクターデザインは三生和氏、音楽はタケカワユキヒデ氏、上野哲生氏、クインシー氏が担当しました。そして、個性豊かなキャラクターたちに命を吹き込んだのは、天地総子氏（モンペ）、向井真理子氏（ぺーちゃん）、つかせのりこ氏（ナンダ郎）、三ツ矢雄二氏（チリチリ）、高橋和枝氏（鎌田夫人）、八奈見乗児氏（センタロウ）、えりこ氏（ヨウコ）、吉田理保子氏（加納麻紀）、緒方賢一氏（加納孝）といった豪華声優陣です。

音楽も魅力のひとつ

主題歌も作品の魅力のひとつです。オープニングテーマは「あ○（あにまる）ロックンロール」、エンディングテーマは前期が「オトメチック・ドリーム」、後期が「モンペ体操 太極拳」で、いずれもえりこ氏が歌っています。作詞は康珍化氏、作曲はタケカワユキヒデ氏、編曲は久石譲氏という豪華な布陣です。

放送と視聴率

『とんでモン・ペ』は、テレビ朝日系列で放送されましたが、一部地域では、系列のクロスネット局の事情により、放送されなかったり、放送時間が変更されたりしたようです。

まとめ

『とんでモン・ペ』は、個性豊かなキャラクターたちと、テンポの良いストーリー展開、そして魅力的な音楽が三位一体となった、忘れられないアニメーション作品です。夢と友情、そしてちょっぴり不思議な魔法が詰まったこの物語は、子供たちだけでなく、大人たちの心にも響く、普遍的な魅力を持っています。ぺーちゃんの予測不能な超能力とモンペの成長、そして周りの人々との温かい交流は、今もなお多くの人の記憶に刻まれていることでしょう。

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