吉祥寺ロンロン

株式会社吉祥寺ロンロンと駅ビル「ロンロン」

株式会社吉祥寺ロンロンは、かつて「ロンロン」の屋号で駅ビルを展開していたJR東日本グループの企業です。1969年に吉祥寺駅の高架下に開業した「吉祥寺ロンロン」を皮切りに、三鷹、西八王子、中山にも店舗を拡大しましたが、2007年に東京圏駅ビル開発株式会社（現:株式会社アトレ）に吸収合併され、解散しました。本記事では、商業施設としての「ロンロン」と、運営会社であった株式会社吉祥寺ロンロンについて詳しく解説します。

ロンロンの概要

「ロンロン」は、株式会社吉祥寺ロンロン（旧:株式会社吉祥寺ステーションセンター）が運営していた商業施設です。1969年12月3日にJR中央線吉祥寺駅の高架下に開業し、その後、吉祥寺駅の東側や他の駅にも展開しました。

ロンロンの展開

• - 吉祥寺ロンロン: 1969年開業。吉祥寺駅西側の高架下に位置し、後に東側の高架下にも拡張しました。
• - 三鷹ロンロン: 三鷹駅南口に1999年開業。
• - 西八王子ロンロン: 西八王子駅北口に1978年、1997年にそれぞれ「生活館」「市場館」を開業。
• - 中山ロンロン: 横浜線中山駅に1985年開業。後に株式会社ジェイアール東日本都市開発の運営となりました。

運営会社の変遷

2007年4月、株式会社吉祥寺ロンロンは、JR東日本グループの駅ビル運営会社である東京圏駅ビル開発株式会社（現:アトレ）に吸収合併されました。これにより、吉祥寺、三鷹、西八王子の3施設の運営会社がアトレに変更されました。

その後、各施設は以下の通り名称変更や運営会社の変更が行われました。

• - 吉祥寺ロンロン：2010年に「アトレ吉祥寺」に名称変更。
• - 三鷹ロンロン：2010年に「アトレヴィ三鷹」に名称変更。
• - 西八王子ロンロン：2011年にJR東京西駅ビル開発株式会社に譲渡され、2017年に「セレオ西八王子」に改称。
• - 中山ロンロン: 2013年に「ビーンズ中山」に名称変更

ロゴマーク

ロンロンのロゴマークは、開業から1989年のリニューアル前までは筆記体で「LonLon」と表記されていました。1989年のリニューアル後は大文字で「LONLON」と表記され、左側のOが四角で囲まれたデザインになりました。中山ロンロンのみ、リニューアル後も初代ロゴを使用していました。

ロンロンの名前の由来

「ロンロン」の名前の由来は、長い駅ビルであったことから「LONGLONG」に由来しています。

各施設の詳細

ここでは、株式会社吉祥寺ロンロンが運営していた駅ビル施設について詳細を説明します。

吉祥寺ロンロン

吉祥寺ロンロンは、JR吉祥寺駅の高架下に位置する駅ビルです。本館と別館「エキサイツ館」で構成され、地下1階で連絡していました。

• - 構造: 地上2階、地下1階
• - 店舗数: 約238店舗
• - 店舗面積: 約13,200m²
• - 延床面積: 約32,200m²

本館はJR改札口付近から吉祥寺通りまでの駅西側部分、エキサイツ館は吉祥寺駅前通り以東部分に位置していました。エキサイツ館は、1989年に「ロンロンヤング館」としてリニューアルされ、1999年に「エキサイツ館」となりました。

開業当初から20年間は、筆記体文字の「LonLon」ロゴが使用され、「公園帰りのショッピング。」というキャッチコピーが使われました。これは井の頭恩賜公園に訪れた買い物客をターゲットにしたものでした。

1989年のリニューアルで、ロンロン全館が刷新され、新しいロゴマークに変更されました。1999年にはヤング館がエキサイツ館としてリニューアルされ、ユニクロやSHINSEIDO DISK INNなどの店舗が出店しました。

2007年には運営会社がアトレに変更され、2010年3月30日に「ロンロン」としての歴史を閉じました。その後、2010年4月1日に「アトレ吉祥寺」として新たに開業しました。現在のアトレ吉祥寺本館1階には、かつての「ロンロン」の名を冠した「ロンロン市場」があります。

三鷹ロンロン

三鷹ロンロンは、JR三鷹駅南口に位置する駅ビルです。1999年に開業し、吉祥寺ロンロンの支店として運営されていました。

• - 規模: 5階建て、店舗面積延べ1,422m²
• - 店舗数: 16店舗

1990年代の三鷹駅南口の再開発に伴い、駅前ロータリーと線路の間に建設されました。吉祥寺ロンロンに比べると規模は小さく、1フロアあたり2～4店舗程度が出店していました。スターバックスコーヒーや文教堂書店などが出店していました。

2010年4月1日には、運営会社の変更に伴い「アトレヴィ三鷹」に名称変更されました。アトレヴィ三鷹への名称変更後も、多くの店舗が引き続き営業を続けています。

セレオ西八王子（旧:西八王子ロンロン）

西八王子ロンロンは、JR西八王子駅北口に位置する駅ビルです。

• - 構造: 地上2階建て、生活館と市場館の2館構成
• - 店舗面積: 生活館693m²、市場館471m²
• - 店舗数: 11店舗

1978年に「生活館」、1997年に「市場館」が開業し、2館合わせて「西八王子ロンロン」となりました。2011年10月からは運営会社がJR東京西駅ビル開発に変更されました。2021年4月1日にJR東京西駅ビル開発がJR中央ラインモールと合併したことにより、運営会社がJR中央線コミュニティデザインに変更されました。2017年12月15日に「セレオ西八王子」に改称されました。

2館合わせて全11店舗で構成され、生活館2階には保育園も入っています。

株式会社吉祥寺ロンロンの沿革

• - 1968年7月19日: 株式会社吉祥寺ステーションセンター設立。
• - 1969年12月3日: 吉祥寺ロンロン開業。
• - 1978年12月2日: 西八王子駅に生活館開業。
• - 1985年11月22日: 中山ロンロン開業。
• - 1989年8月26日: 吉祥寺ロンロン本館リニューアルオープン、ヤング館オープン。
• - 1997年2月14日: 西八王子ロンロン市場館オープン。
• - 1999年8月: 吉祥寺ロンロンヤング館、エキサイツ館に改称。
• - 1999年10月29日: 三鷹ロンロン開業。
• - 1999年12月1日: 株式会社吉祥寺ロンロンに社名変更。
• - 2007年4月1日: 東京圏駅ビル開発株式会社（現:株式会社アトレ）に吸収合併。
• - 2010年3月30日: 吉祥寺ロンロンが全館閉店。
• - 2010年4月1日: 吉祥寺ロンロンが「アトレ吉祥寺」に、三鷹ロンロンが「アトレヴィ三鷹」に改称。
• - 2011年10月: 西八王子ロンロンがJR東京西駅ビル開発株式会社に譲渡。
• - 2017年12月15日: 西八王子ロンロンが「セレオ西八王子」に改称。
• - 2021年4月1日: セレオ西八王子の運営がJR中央線コミュニティデザインに変更。

関連項目

• - JR東日本系列の駅ビル、商業施設運営会社

- ルミネ
- セレオ
- エスパル
- エキュート
- グランデュオ
- ボックスヒル
- Dila
- E’site

外部リンク

• - ロンロン
• - 駅ビルポータルサイト「駅パラ」
• - セレオ西八王子

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